ストレスと上手に付き合うための講座⑥「6つのストレスパターンを理解しよう」
こんにちはハレバレです。
前回、ストレスに上手に対処するためには「自分がどんな時にストレスを感じるか?」を知ることが大切とお話ししました。
なので、本日はストレスパターンの6つのタイプをご紹介します。「自分はこれだ!」という気づきがきっとあると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
ストレスパターンを知ることが効果的
はじめに、ストレスパターンを知ることがなぜ重要か?を再度考えましょう。
ストレスをどう無くすか?どう減らすか?というと、例えば、ゆっくり休む、リフレッシュする、運動する、趣味をする、苦手な人を避ける等など、色々な方法が思い浮かぶと思います。
しかし、どんなやり方がストレスの予防や軽減に効果的か…? それは人によって全く異なります。
例えば、仕事の締め切りや上司からのプレッシャーがストレスになっている場合、
- 休日は仕事のことを考えないようリフレッシュする方法がマッチする人
- 休日に仕事の段取りなどをイメージをしておく方が安心できる人
がいます。もちろんこれは一例で、もっと様々なタイプあります。
このような違いは、そもそも同じ出来事でもストレスの受け止め方が違うからです。この例でいえば、1の人は、単純に上司や仕事にイライラしていますが、2の人は、自分の仕事の出来に不安があるのです。
つまり、「自分がどんな時に、どんな風にストレスを感じるのか?」を知ることで、自分に合ったストレスの予防や軽減方法を考えることに繋がるのです。
ストレスパターンの6つタイプ
しかし、何の基準もなく、自分がストレスを感じるパターンに気付くことは相当難しいです。ですので、こ前回の記事で、自分を知るきっかけとして6つのストレスパターンのチェックをしていただきました。
今回はチェックの結果をもとに、あなたのタイプについて理解を深めてください。
※田中ヴェルヴェ京・奈良雅弘「毎日のしんどい人のコーピング入門 ストレスに負けない技術」(日本実業出版社,2011)が参考図書です。
イライラ型(自己過信型)
物事が思い通りに進まないときに、落ち着きをなくしたり、焦ってイライラしたりするタイプです。性格的な表現では「気が短い」「カッとなりやすい」などです。
次のような場面で強いストレスを感じます。
- 他人から理解されない
- 他人が思うように動いてくれない
- 物事が思ったように進まない
- やりたいことができない
このタイプの特徴は「~するべき」と相手に理想を押し付ける「べき思考」です。思い通りに物事が進めないときに心の中で「こうあるべきだ」「いい加減にしてほしい」という理想とのギャップにストレスを感じてしまいます。
オドオド型(自信喪失型)
自分に自信がなく、物事に対して不安を感じやすいことから、ストレスを溜め込んでしまいます。
次のような場面で強いストレスを感じます。
- 上司など目上の人から叱られる恐れがある
- 他人から嫌われる恐れがある
- 失敗に恐れがある
- 自信をなくす出来事
このタイプの特徴は、物事の事実に対して「過大評価」して、自分を「過小評価」する思考です。一つの失敗や成功を大きく考えすぎて、失敗や批判を受けそうな場面に対する不安や自信のなさが強まります。「どうせ自分はできない」「どうせ失敗する」などの「どうせ思考」の傾向があります。
クヨクヨ(過去悔恨型)
何かミスや失敗などをした時、くよくよと悔やみ、ストレスが溜まるタイプです。
次のような場面で強いストレスを感じます。
- ミスや失敗をしてしまった
- 大切なものを失ってしまった
何かマイナスの出来事あった場合に、「自分のせいだ…」と思う傾向があります。決してあなただけが原因でないことでも、後悔に苛まれる思考の持ち主です。このように、なんでも自分が悪いと思うことを「自己関連付け」といい、そのせいで過去に執着してしまいがちです。
モンモン型(未来不安型)
常に正体のわからない不安や不満があり、モンモンとした気分でいるタイプです。不安の原因が明確でないため、対処が難しいといえます。
次のような場面で強いストレスを感じます。
- 現状に対する違和感
- 目標を見出せない状態
- 将来への漠然とした不安
原因が特定されないため、「〇〇思考」と傾向づけるのが難しと言われています。あえて言えば「青い鳥思考」の影響です。常に「何処かに自分の理想の場所がある。今の自分は本当の自分でない」と目の前の現実に集中する事が苦手な傾向があります。
ヘトヘト(疲労困憊型)
サラリーマンに多いと言われるタイプです。張り詰めた精神状態を続けた結果、心身ともにヘトヘトになってしまいます。
次のような場面で強いストレスを感じます。
- 他人に気を使う状態
- 細心の注意が必要な状態
- 他人から期待されている状態
- 虚勢をはらないといけない状態
このタイプはとってもシンプルで、「完璧思考」が強い方です。「ミスをおかしたくない」「他人に迷惑をかけたくない」など思いから、頑張りますが、心身の疲れが蓄積してしまいます。
ムカムカ型(人間関係誤解型)
他人の言動に怒りや不快感を覚え、ストレスを溜めてしまうタイプです。イライラ型と違うのは、「他者が自分に対して害をなそうとする意図」を感じる点です。
次のような場面で強いストレスを感じます。
- 悪口、反論、無遠慮な言葉
- 無視や妨害などの行動
思考の癖は「読心」と言われます。相手の心を深読みして、「自分に否定的な感情を持っているのでは?」と決めつける傾向があります。
いかがでしたか? あなたに当てはまるタイプはありそうでしょうか?
注意点は、6つのどれか1つに分類されるという訳ではなく、人によっては全て当てはまる場合もあります。複数当てはまる場合は、特に強そうなタイプを意識してください。
今後、ストレスを感じる場面に遭遇した時、自分が当てはまるタイプの「〇〇思考」に飲み込まれていないか?!…を客観的に眺められると、ストレス対処が上手になります。
ちなみに、私はチェック表を使いましたが、「ムカムカ型」が最も顕著で、その他「イライラ型」と「クヨクヨ型」が強い結果でした。
以前なら間違いなく「ヘトヘト型」も高かったはずですが、ストレス対処技術が身についたおかげで、今は殆どありません。
「クヨクヨ型」「イライラ型」も徐々に減らしていけそうな実感がありますが、「ムカムカ型」の「読心」はなかなか抑えられない感じです。特に余裕のない時は、さらに顕著になります。
本日のポイント
- ストレスタイプを知ると予防や対処に活かせる
- ストレスタイプは6つある
- 1つだけに当てはまる訳ではない
- 複数当てはまったら特に強いものを意識する
- コンディションが悪いとタイプの傾向がより顕著になる
- 経験やスキルで抑えることができる
後日の記事で、それぞれのタイプ別のストレス対処法についても紹介できればと思います。
ストレスと上手に付き合うための講座⑤「あなたのストレスパターンを知ろう」
こんにちは。ハレバレです。
第5回目は「あなたのストレスパターンを知ろう」です。
前回、コーピングの4つの分類をご紹介した流れからいうと、それぞれのコーピングのやり方を説明する回になるのですが、ここで一呼吸。今回は、自分のストレスパターンを知ることに重点をおきたいと思います。
自分の陥りやすいパターンを理解すれば、自分に合ったコーピングを選択することができるので、ぜひ参考にしてくださいね。
ストレスのツボは人によって違う
過去の記事でお話しした通り、同じ出来事(ストレッサー)でもストレスの感じ方は人それぞれです。
ストレスを感じやすい人がいれば、感じにくい人もいます。
また、ストレスを感じやすい人でも、実は感じやすさの傾向は異なっています。
例えば、「仕事が上手くいかない」状況で、多くの方がストレスを感じると思います。しかし、感じ方は「不甲斐なさに腹が立つ」「周囲に迷惑をかけたと思い落ち込む」「上司の評価が下がるかもしれないと不安」などなど…様々です。
つまり、人によってストレスを感じるツボが違うわけです。
自分のツボをしっかりと理解しておくことが、上手なストレスケアの第一歩なのです。
ストレスを感じるツボを知る効果
ストレスを感じるツボを知ることには
- 予防の効果
- 対処の効果
- 自分を変える効果
3つの効能があります。
例えば、「主張を強く言う人が苦手」という自分のツボを理解している場合を考えてみます。
①予防の効果
そういう人と一緒に作業をしないようにする、違うグループに入ろうとするなどの回避策を検討できます。
さらには、主張をされないように話す流れを準備しておくなどの、具体的な対抗策を用意することもできます。
まさに、予防の効果です。
②対処の効果
そういう人と接した後に、「イライラしてしまう」「疲れてしまう」などが予想できていれば、その人との用事のあとに、「別の友人と食事に行く約束をする」「アロマでリラックスする」などの息抜きを設定しておくことができます。
また、「何か言われても、ああいう人だから仕方がないと割り切る」「主張されても、言い返すことを決めておく」など、その場でできる対処法を事前に考えることができます。
まさに、対処の効果です。
③自分を変える効果
自分を変える…これが一番の効果です。人の考え方や行動は一足飛びに変わるわけではありません。しかし、①②を意識した実践の積み重ねによって、経験に裏付けられた実感をもって、あなたの行動や考え方は変わっています。
もともとは、「主張の強いAさんは苦手だ。会うだけで疲れてしまう。なんであんなこと言うんだろう。責められているみたいで嫌だなぁ」と落ち込んでいただけだったのが、徐々に「Aさんはあんな人だから仕方ない。自分にできる予防と対処を考えよう」とか「自分は直ぐに責められていると捉えがち。Aさんはそんなつもりはないのかも?」などと、より適応的な思考や行動に変わっていくのです。
ストレスパターン診断テスト
それでは、自分がどんな時にストレスを感じるかを「ストレスパターン診断テスト」で確認してみましょう。
この講座の参考図書である田中ウルヴェ京ら「ストレスに負けない技術」(2011)から引用します。
次の質問に四段階で点数をつけていってください。
まったくそうでない・・・0点
あまりそうでない ・・・1点
ある程度そうである・・・2点
まったくそうである・・・3点
- 仕事が思ったように進まず、イライラしていることが多い
- 優秀な人と自分を比較して、落ち込むことが多い
- 日々の自分に充実感を感じない
- 失敗すると、長いこと落ち込んでしまう
- 一つの失敗もしたくないので、いつも緊張して仕事をしている
- 欠点を誰かに指摘されると、とにかく不快である
- いまの仕事は自分に向いていないと感じ、気がめいることが多い
- 周囲の人が自分の考えを分かってくれず、いらつく場合が多い
- 失敗することを恐れ、行動が消極的になりがちである
- ミスしないよう、何事にも完璧を期そうとする
- 自分の意見に誰かが反論すると、相手に不快感を覚える
- 失敗をしたとき、「あの時こうしておけば」と悔やむことが多い
- 店や銀行などで順番待ちするのは、いらつくので嫌いだ
- 将来に対し、漠然とした不安を感じている
- 誰に対しても気を使う方だ
- 自分の能力に自信をもっていない
- 少しでも他人から無視されると、腹が立って仕方がない
- 上司、先輩から叱られると、ずっと気にしている
- 行動の遅い人を見ていると、イライラして仕方がない
- 毎日の仕事に楽しさを感じない
- 仕事は絶対に手を抜かない
- ミスを恐れ、行動が慎重になりすぎる傾向がある
- ちょっとしたミスでも、強く責任を感じ、悔やむ
- 上司、先輩から注意されると、ムカッとなる
質問に点数をつけたら、それぞれのタイプごとに点数を合計してください。
点数が高いほど、あなたにとって傾向の強いタイプとなします。
イライラ型(自己過信型)
問題番号:1、8、13、19
オドオド型(自己喪失型)
問題番号:2、9、16、22
クヨクヨ型(過去悔恨型)
問題番号:4、12、18、23
モンモン型(未来不安型)
問題番号:3,7,14,20
ヘトヘト型(疲労困憊型)
問題番号:5、10、15、21
ムカムカ型(人間関係誤解型)
問題番号:6、11、17、24
少ない質問数であること、あなたの主観で回答してることから、私の見解としては、必ずこのパターン!と言い切ることはできないと思っています。
しかし、自分を見つめ直す一つの指標になることは間違いありません。
次回は6つのストレスタイプについて、具体的に説明をしていきますので、ぜひ自分のストレスのツボについて、理解を深めてくださいね。
ストレスと上手に付き合うための講座④「代表的な4つのコーピング手法」
こんにちは。ハレバレです。
前回までは、「ストレスとは何か?」「どのような考え方がストレスを強めるか?」等について、お話ししてきました。
本日からは、いよいよストレスの対処方法に関する内容に進みます。
ストレスへの対処方法をカウンセリングや心理学の世界では「コーピング」と呼んでいます。本日は特に代表的な4つのコーピング手法についてご説明します。
ストレスに悩まされた時、4つのうちどの手法を行うと良いか?を整理して考えられるようになるので、ぜひぜひご参考にしてください。
コーピングとはストレスに対処する技術
ストレスを強く感じるかどうかは、人それぞれの物事の考え方や人生経験によって左右されます。
例えば...
以前は、失敗したり人に責められた時に、一週間くらいは立ち直れなかったのに、年齢や経験を重ねる中で、一晩寝ればコロッと気持ちを切り替えられるようになる
なんて話が結構あります。
私自身も10年前と今では、立ち直りの速さやそもそものダメージの強さが全く違います。
つまり、人は経験を通じてストレスに対処する技術をどこかで学んでいるのです。
そして、このストレスに対処する技術のことを「コーピング」と言います。コーピングの語源である「COPE」は英語で「負けずに戦う」という意味をもっています。
第一回目の講座で、ストレス状態を「バネが縮んでいる状態」と例えましたが、コーピングとはまさに「バネをもとに戻そうとする力」と言えます。
代表的な4つの手法
コーピングには代表的な4つの手法があります。一つ一つ、かなり具体的なやり方があるのですが、まずは全体のイメージをつかんでいただくことが今回の目的です。
分かりやすくするために、2つのケースを想像しながら話を聞いてください。
- 絶対に失敗できない大きなプレゼンを1週間後に控えているケース
- 職場の上司が感情的で、毎日のように仕事のやり方で叱責をうけるケース
刺激に対するコーピング
一つ目は刺激に対するコーピングです。刺激(ストレッサー)そのものを除去・軽減するアプローチです。
ケース①の場合は一週間後のプレゼン、ケース②の場合は上司の叱責がストレッサーになります。
①の場合であれは、「プレゼンを成功させるための行動」ことが最も王道的なコーピングです。準備を行う、コンディションを整える等、具体的には様々な行動で成り立ちます。
その他、現実的にできるかはさておき、考え方としては、「他の人に代わってもらう」「会社を辞める」等も、プレゼンというストレッサーを目の前から除去する一つのコーピングです。
②の場合であれば、「上司に叱責を受けないように仕事をする」ことが最も王道的なコーピングです。その他には、こちらも現実的にできるかはさておき、「上司を避けて関わらないようにする」「別の部署に配置転換してもらう」等もストレッサーの除去や軽減に向けたコーピングと言えます。
評価に対するコーピング
次に評価の対するコーピングです。ストレッサーに対する自分の受け止め方を変えることで、ストレスと感じなくする、感じ方を軽減するという方法です。
前回までの記事で
- 有害性の過大評価
- 対処可能性の過小評価
の2つの評価がストレスを強めることをお伝えしました。ですので、評価に対するコーピングとは、有害性の過大評価を改める、対処可能性を過小評価を改めるという方向性になります。
①のケースでいえば、
「失敗したらもう会社にいられない(有害性の過大評価)」「自分の力では絶対にできない(対処可能性の過小評価)」
と考える人が、
「成功すれば出世のチャンス」「失敗してもいい経験になる」「まあ、何とかなるだろう」
などと切り替えることができれば、ストレスが軽減されるわけです。
②のケースでいえば、
「上司に叱責を受けて、周囲からもダメな人間と思われている(有害性の過大評価)」「自分には叱責を避けることはできない(対処可能性の過小評価)」
と考える人が
「上司はあんな人。周りもうんざりしている」
などと考えることができるとストレスが軽減されます。
反応に対するコーピング
次に反応に対するコーピングです。
前回までの講座で、ストレスに対する反応には「身体面の反応」と「精神面の反応」があるとお伝えしました。
さらには、ストレスを感じたときに一時的生じる「急性反応」と、継続的に強いストレス状態になることで生じる「慢性反応」があることも説明しました。
①②の例で、
- 「心拍数が高まる」「胸がきゅーっとなる」「顔が熱くなる」等は急性の身体反応
- 「緊張」「不安」「焦り」などは急性の精神反応
になります。
こんな時に、例えば
- 深呼吸をすう、外の空気を吸う
- 夜にジョギングする
- 友人とお酒を飲む
などは、心を落ち着かせたりストレスを和らげてくれます。これが反応に対するコーピングです。
残念ながら慢性ストレス反応が生じてしまう場合は、服薬が一つの重要なコーピングになってきます。
社会的支援によるコーピング
最後に社会資源によるコーピングです。
「刺激」「評価」「反応」の三つのコーピングについて、「他者のサポート」を活用しながら行うイメージです。
例えば、①のケースを見てみましょう。
「プレゼンを成功させる」ために「先輩に資料のアドバイスをもらう」のは社会資源を活用した刺激に対するコーピングです。
「失敗するかもしれない…」と不安で悩んでいる時に、同僚から「大丈夫だよ。失敗しても経験になるよ!」と励ましてもらうことは社会資源を活用した評価、反応に対するコーピングと言えます。
「刺激」「評価」「反応」のコーピングをスムーズに行うために、ぜひ活用したいのが社会的コーピングなのです。
本日はストレスに対処する技術「コーピング」について、代表的な4つの手法をご紹介しました。今日のポイントはたった二つ。
- 四つの分類は「刺激」「評価」「反応」「社会資源」であること
- 社会資源のコーピングは、他の3つのコーピングを補えること
今後、ストレスへの対処を考えるときに、必ず、4つの分類をイメージしましょう。
そうすれば、ストレス状態に陥った時に「ストレスを減らすためにどんなコーピングをするか?」を戦略的に考えられるようになりますよ。
「今回はこのコーピングをやってみよう!」と選んで実行してくイメージです。
そうは言ってもそれぞれのコーピングのやり方については、まだ漠然としていると思います。また、ストレス状態でいかに冷静になれるか?も大切な点です。
なので、次回からは4つのコーピングそれぞれについて、さらに詳しく、実践的に説明をします。
ストレスと上手に付き合うための講座③「ストレスを強くしてしまう6つの考え方」
こんにちは。ハレバレです。
講座②ではストレスの強さは受け手の評価によって変わることをお話ししました。
特に「有害性」と「対処可能性」の観点から、出来事に対して大きな脅威と感じる傾向のある人や、出来事に対して自信をもって臨めない人ほどストレスを感じやすいことをお伝えしました。
では、なぜ有害性を過大評価してしまったり、対処可能性を過小評価してしまうのでしょうか?
本日は、そのような評価の偏りを引き起こしてしまう6つの考え方について、ご紹介をします。どんな方でも、何か一つは当てはまる部分があると思いますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
認知の偏りとは非合理な思考
人はすべての出来後や物事に対して、常に冷静に、合理的に解釈をすることができる訳ではありません。あなたにも、振り返れば「あの時、なんであんな風に考えてしまったのだろう…」と思うことがありませんか?
誰もが、それまでの経験で染み付いた感情や思考、その時のコンディションなどによって、自分でも驚くくらい非合理的な思考に陥ってしまうことがあります。
この非合理的な思考を「認知の偏り」と言います。
例えば、3年間仕事を続けてきた人が、一度の仕事のミスで「自分は全く仕事ができない。未来がない」と落ち込んでしまうことは、非合理的であり、認知の偏りが伺えます。
これまで3年間働いてきた実績や積み重ねが置いてきぼりになっていますよね。本人の感情面の落ち込みはあるとしても、冷静に考えると「全く仕事ができない」「未来がない」には根拠がありません。
このような認知の偏りは、「有害性の過大評価」を生み出してしまいます。
ここからは代表的な6つの認知の偏りについて、ご説明します。
1.過度な一般化
少ない事実や出来事を取り上げて、それがあたかも一般的、普遍的、原則的なことのように決めつけてしまうことです。
例えば、一度のミスで「自分は仕事が向いていない」と決めてしまうこと、一人に嫌われただけで「自分は誰からも好かれない」と決めてしまうことです。
2.二分割思考・白黒思考
物事があいまいな状態にあることを良しとせず、常に明確に白黒をつけようとする思考です。いわゆるグレーの考え方がないタイプです。
例えば、「結果が伴わなければすべて失敗」「100%達成しないと意味がない」「どちらかを選ばないといけない」等の考え方です。
3.べき思考
自分や他人の言動を「こうあるべきだ」「こうしないといけない」等と決めつけてしまうことです。
例えば、「男は厳しくあるべきだ」「部下なら上司に自分から挨拶するべきだ」「母親が家事をするべきだ」等と相手に求める思考です。二分割思考・白黒思考に似ている部分もあります。
4.自己関連付け
何か悪いことが起こると、実際には何の関係もないのに、「自分が何か悪かったのではないか?」と自分を責めてしまう思考です。
例えば、「同僚が注意されているのは、私がフォローしなかったからだ」「彼が調子を崩したのは私が冷たくしたからだ」等の考え方です。
5.破局視
ちょっとした失敗であっても、取り返しのつかない、最悪の失敗であるかのように考えてしまうことです。過度な一般化をさらに、人生のマイナスとして強めたような思考です。
例えば、一人の人に嫌われただけで「もう生きていけない」「自分には何の価値もない」と考えることです。
6.読心
実際には相手が言ったわけでもないのに、勝手に相手の気持ちを推測し、決めつけてしまう考え方です。
例えば、上手に話せなかった時に「きっと相手に馬鹿だと思われた」とか、朝挨拶をして返事が返ってこなかった時に「嫌われているに違いない」等と決めつける思考です。
本日はストレスを強くしていまう6つの考え方をご紹介しました。
いくつか、陥りそうなものはありましたか?
ちなみに私は2「二分割思考・白黒思考」、3「べき思考」、6「読心」に陥りがちと自己分析しています。特に6「読心」をしないように普段から気を付けています。
ちなみに、6つの内容を可能性の一つとして想像すること自体は全く問題ありません(破局視は少々強いですが…)。色々と可能性を想定することは、ある意味柔軟な想像力という強みです。
大切なのは「決めつけてしまうか」どうかです。「私は大丈夫」「決めつけたりはしない」と自信をもっていえますか?実は意外も難しいのです。
なぜなら、忙しい時、疲れが溜まっている時、落ち込んでいる時、根を詰めている時、対象に全力を注いでいる時…
つまりあなたが冷静な思考を保てないコンディションの時に飲み込まれてしまうことがあるのです。
でも、知識として知っていることで、「あっ、今読心をしてしまっている」等と気づけば、普段の自分に立ち戻ることができるのです。
次回からはいよいよストレスへの対処方法についてお話ししますので、現段階でぜひストレスを強くしてしまう6つの考え方を抑えておいてくださいね。
ストレスと上手に付き合うための講座②「ストレスを感じやすい人と感じにくい人」
こんにちは。ハレバレです。
前回は「そもそもストレスとは何か?」についてお話ししました。
そして、ストレスと上手に付き合うことは自身の人生を豊かにすることに繋がる!ことだとお伝えしたところです。
本日はストレスを感じやすい人と感じにくい人についてお話します。
とてもシンプルな考え方ですが、既知か未知かで大きくストレスケアのスキルに差が出るところです。ぜひ参考にしていただけければ幸いです。
ストレッサーには物理的刺激と心理的刺激がある
人は何らかの刺激を受けたときにストレス状態になります。そして、その刺激の事を「ストレッサー」と言います。※ぜひ前回の記事をご参照ください。
ストレッサーは大きく物理的刺激と心理的刺激の2つに分類されます。
物理的刺激
暑い、寒い、痛み、痒み、眩しいなど、物理的な実態のある刺激を言います。現在(7月)は高温多湿の毎日で、私は強いストレスを感じています。
心理的刺激
心に影響を受ける出来事を言います。物理的刺激と違って、受け手の意識で意味が大きく変わる刺激です。例えば、上司から強く叱責を受けた場合、「まあ仕方ないかな」と思う人と、「私の職業人生は終わった」と思う人では、心理的刺激の強さが大きく異なります。
物理的刺激の場合は、例えば暑い日はエアコンをつける等、刺激を回避すればストレスを解消できますが、心理的刺激の場合は単純ではありません。
上司に叱責された場合、人によっては会社から自宅に戻った後も心理的刺激の影響力は残り、ストレス状態が続いてしまいます。一日ではスッキリできず、落ち込みが続く場合もあります。
ストレスを感じやすい人とは?
ストレスケアのポイントとして、同じストレッサーでも、それに対する反応は人によって異なることを抑えておく必要があります。特に心理的刺激の場合はその差が顕著です。
例えば、学校の授業でスピーチをする際に、皆の前で話すことが好きな人によっては、先生に指名されても、大きなストレッサーになりません。むしろ「適度なストレス状態」となります。
一方、人前で話すことが苦手な人が先生に示されると、ものすごい緊張感が生まれます。心拍数の増加、失敗したらどうしようという不安の高まり等、急性のストレス反応が生じます。
また、スピーチの結果、ある一人のクラスメイトから「あんまりだったな!」と言われた場合、「あいつは全然わかっていない」「全員から良かったといわれるのは難しい」等と思う人と、「やっぱり自分はダメだ」「皆にあんまりと思われた」と思う人では、ストレス反応の強さは全く異なります。
ストレス発生のメカニズム
前回の記事と重複しますが、ストレスの発生メカニズムは次の通りです。
- 何かしらの刺激(ストレッサー)が生じる。
- 刺激に対して、受け止める側が評価する。
- 評価の仕方によって、様々なストレス反応が生じる。
大きく言えば、この3工程です。至ってシンプルですよね。
前述のスピーチの結果の例に当てはめると次のようになります。
- ある一人のクラスメイトから「あんまりだったな」と言われたこと
- 「あいつは全然わかっていない」「全員から良かったといわれるのは難しい」「やっぱり自分はダメだ」「皆にあんまりと思われた」などの主観
- 「やっぱり自分はダメだ」「皆にあんまりと思われた」と思った人は、落ち込み、苛立ち、悲観、脱力感等の反応。一方、「あいつは全然わかっていない」「全員から良かったといわれるのは難しい」と思った人は、特にストレス反応は無し。
つまり2の「評価」の仕方によって、ストレス反応が大きく異なることがお分かりになると思います。
「有害性」と「対処可能性」の2つの評価
刺激(ストレッサー)に対する評価には2つの側面があります。
一つ目は刺激が自分にとって有害かどうかです。「害」「損」「脅威」などを感じる場合は有害と評価されます。
2つ目は、発生した刺激に対して自分が対処できると思えるかどうかです。対処ができないと感じる場合は、刺激は強いストレッサーとなります。
刺激に対して有害と判断しなければ、その刺激はストレッサーになりません。また、有害と判断しても、何んとか対処できると思えれば、さほど大きなストレッサーにはならないのです。
具体例で考えてみよう
仕事である重要な案件を任された場合を考えてください。「重要な案件を任された事実」が刺激です。
Aさんは
と考えます。そもそも刺激がストレッサーにならないタイプですね。
Bさんは
と考えます。刺激は有害と判断されストレッサーになります。しかし、対処できると考えており、強いストレス反応にはつながりません。
Cさんは
と考えます。このパターンが最も強いストレス反応につながります。不安感や緊張、焦燥感が日増しに強くなっていく可能性が高いです。
このように、出来事に対して大きな脅威と感じる傾向のある人や、出来事に対して自信をもって臨めない人ほどストレスを感じやすい人と言えます。
反対に言えば、根拠なく脅威を感じてしまいやすい人は、「本当に脅威なのかな?」と自分の受け止め方を冷静に眺めるスキルを身に着けると、ストレスケアがぐんと上手になります。認知行動療法の考え方にも繋がっていくところです。
本日はストレスと上手に付き合うための講座②として、「ストレスを感じやすい人と感じにくい人」についてお話しをしました。
ポイントは大きく次の5点です。
- ストレッサーには物理的刺激と心理的刺激がある
- 心理的刺激の強さは受け手の評価で大きく異なってくる
- 受け手の評価には「有害性」と「対処可能性」の2つがある
- 有害性の過大評価、対処可能性の過小評価がストレスを強める
- 評価の方法を工夫するスキルこそがストレスケアのコツ
次回は、ストレスを高めてしまう評価のやり方について、詳しくご説明をしますね。
ストレスと上手に付き合うための講座①「そもそもストレスとは?」
こんにちは。ハレバレです。
本日からしばらく、「ストレスと上手く付き合うための講座」として、記事を書いていきます。
参考書籍と私が仕事や生活で得た知見から、本気で作成します。たぶん、全10回くらいのシリーズになるのでは…と思っています。(長い!!といきなり離脱しないでくださいね。一つ一つはしっかり完結しますので。)
一通りご覧いただければ、「ストレス対処の基礎がばっちり!ストレスと上手く付き合えるかも?!」と実感できるように仕上げます。必ずあなたの生活に生かすことができますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは、第1回目「そもそもストレスとは?」についてご覧ください。
※田中ヴェルヴェ京・奈良雅弘「毎日のしんどい人のコーピング入門 ストレスに負けない技術」(日本実業出版社,2011)が参考図書です。
ストレスと上手に付き合うことが大切
そもそも、ストレスとは辛いもの、悲しいものだけでなく、一見喜ばしいものにも存在します。仕事、学校、育児、サークル…あなたの生活すべての場面に存在するものです。
また、適度なストレス状態は私たちの成長を促すスパイスとして重要な側面もあります。ただし、過度なストレス状態は疾病にも繋がるとてもリスキーなものです。
つまりストレスとの上手な付き合い方を学ぶことは、健康管理だけでなく、人生を豊かにすることに直結するのです。
そもそもストレスとは?
ストレスを辞書で引くと次のような定義になっています。
精神緊張・心労・苦痛・寒冷・感染などごく普通にみられる刺激(ストレッサー)が原因で引き起こされる生体機能の変化。一般には,精神的・肉体的に負担となる刺激や状況をいう。引用:三省堂 大辞林
一般的にはストレス=刺激(ストレッサー)というイメージが強いのですが、ストレッサーによって引き起こされた心身の反応(ストレス反応)も含めてストレスと言います。
ストレッサーが弱ければ一時的なストレス反応だけで済みますが、ストレッサーが強いとストレス反応が継続することになります。
自分をバネだと想像してください。バネを縮める、押し込む圧力が弱ければ、バネはすぐにもとに戻ります。ほとんど縮まない強靭なバネもあるかもしれません。しかし、強い力で長く押し込まれ続けると、バネの戻る力が弱まって、もとに戻らないかもしれません。
今の例では「バネを縮める圧力=ストレッサー」「バネが縮んでいる状態=ストレス反応」「バネの戻る力=ストレスへの抵抗力」となります。長く強い力でストレッサーを受けると、次第に抵抗力が弱くなっていき、バネの形が歪んでしまいます。バネは「あなた」を表しており、バネの形は「あなたの心身の状態」です。つまり、バネの歪みは、あなたの「心身の歪み」ということです。
この「心身の歪み」を抑えることこそが、ストレスケアなのです。どんな方法でもバネの歪みを抑えればよいのです。そして、上手く歪みを抑えたのち、バネを強くする成長に生かすのです。
ストレス反応や心身の歪みについて、もう少し詳しく説明します。
急性のストレス反応
ストレス反応には急性・慢性の2種類があります。
急性反応は、身体面では「冷や汗」「血圧上昇」「心拍数の増加」などです。例えば、突然人に話しを振られたときに緊張してドキドキするのは急性のストレス反応です。
精神面では「悲しみ」「不安」「怒り」「混乱」など、感情の変化が急性のストレス反応です。先ほどの例で言えば、「上手く話せなかったどうしよう!」と心配な気持ちになるかもしれません。
圧力でバネが縮んだ瞬間の「きしみ」というイメージです。
慢性のストレスの反応
本日は、ストレスと上手に付き合うための講座①として「そもそもストレスとは?」について説明しました。
ポイントは
- 適度なストレス状態は成長へのスパイスになる
- 過度なストレス状態は重要な疾患につながる恐れがある
- ストレスはバネをイメージすると分かりやすい
つまり、ストレスと上手に付き合うことは自身の人生を豊かにすることに繋がる!ということです。ストレスと上手に付き合うということは、「ストレスを活用する」という表現もできます。
どうせ生活場面にはゴロゴロ転がっているストレス…どうせなら成長に生かせるように活用したいですよね!
次回以降の記事もぜひご覧いただき、ストレスとの上手な付き合い方を一緒に考えていきましょう。
ココナラで電話相談サービスを始めました!【職場のストレス・人間関係の悩みなど】
こんにちはハレバレです。
この度、ココナラで電話相談サービスを始めました。無事、初めてのお客様にも対応ができたので、この記事でサービスの内容をご紹介します。
相談・愚痴・発散…聴きます!
- 自分の頑張りを認めてほしい
- 辛さを理解してほしい
- 誰かに優しくしてほしい
- もっと励ましてほしい
- 一歩を踏み出すために力づけてほしい
- すごく寂しいから癒やしてほしい
- 今の自分を受け入れてほしい
- とにかくホッとしたい
などなど…そんな気持ちはありませんか?
誰だってそうです。あなただけじゃありません。決して、弱いことや恥ずかしいことではありません…。
むしろ、それだけ頑張っている証拠です…!
私は1人の人間として… 15年以上のプロカウンセラー経験を土台に、あなたの気持ちに応えます。精一杯心を込めて、お話をお聴くことで…。
ほんの5分だけのお電話も大歓迎です。ぜひぜひご検討ください。
ご質問や、お問い合わせなどがあれば、ココナラのDMから遠慮なくご連絡ください♫
相談の具体例
どんな内容でも構いません。一番は、あなたの気持ちを大切にします。
(例)
- 溜まった愚痴を聴いてほしい
- ちょこっと話し相手がほしい
- 家族とうまく話したい
- 仕事や子育てのストレスを発散したい
- 仕事や近所に苦手な人がいる
- 職場の人間関係に悩んでいる
- うつで仕事を休んでいる
などなど…どのような話も親身になってお聴きします…。おしゃべり相手くらいの感覚から、精神疾患を踏まえた働き方の相談まで承ります。
お話の内容により3つのカテゴリーを設けています。
①【専門】仕事・精神疾患・障害に特化した悩みをお聴きします
職場のメンタルヘルスカウンセラーに相談できます 【専門】仕事・精神疾患・障害に特化した悩みをお聴きします
②【専門】職場でのストレスについて、親身にお聴きします
職場のメンタルヘルスカウンセラーに相談できます 【専門】職場でのストレスについて、親身にお聴きします。
③誰かに話したい、ホッとしたい、スッキリしたいにお応えします
経歴15年超のプロカウンセラーがお話を聴きます 誰かに話したい、ホッとしたい、スッキリしたいにお応えします!
【参考】プロとしての経歴
職場のメンタルヘルスの分野で、カウンセリングや社員教育を行なっています。現職15年目です。
医療カウンセラーというよりは、産業カウンセラーに近い立場です。
病気じゃない方はもちろん、精神疾患、発達障害、高次脳機能障害の方など、様々な方と相談をしています。ただし、あくまで職場適応という視点でのカウンセリングを行なっており、病気の治療は医療機関に依頼しています。
労務管理者の相談にも応じています。こちらはラインケア体制などの助言が中心です。
特に知見が深いのは、次の技法です。
- マイクロカウンセリング技法
- 応用行動分析
- ストレスコーピング
- アサーション
- マインドフルネス
大学院で応用行動分析学を専攻(人間科学修士)。国家資格として精神保健福祉士・社会福祉士を所持しています。
スピリチュアルはちょっと苦手で…根拠のない無責任な気安めや慰めは言いません。
あなたの悩みや希望、関心毎に応じて、あなた自身が納得できるよう… 心から寄り添います!
【自己紹介】ハレバレの思い…「心が晴れる発信をしたい」
はじめまして!!ブログ「晴れ晴れ生活のつくりかた研究室」を運営しています。ハレバレです。
この度は、自己紹介記事をご覧くださってありがとうございます。
私に関わってくださったあなたの心が晴れ晴れとするように…!との思いで、ハレバレという名前とともに、このブログを運営しています。
この記事では、名刺交換代わりのご挨拶として、ぜひ自己紹介をさせてください。
私がブログを始めたきっかけやブログに対する思いについて、お話ししたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いをいただければ幸いです。
Twitterもやっていますので、ぜひフォローをお願いします。
- プロフィール
- 物凄い田舎育ち
- HSPの特徴がでた高校時代
- 前向きな大学・大学院時代
- 現職 30代前半の辛い時期
- 妻との信頼関係
- 私が学んだこと
- アラフォーになった今の充実
- ブログ・Twitter・ココナラで発信
- 参考:私の専門領域
- あなたの生活を晴れ晴れさせるオススメの記事
プロフィール
首都圏在住、二児のアラフォーパパです。夫婦共働きで四人暮らしです。
職場のメンタルヘルスに関するカウンセラーとして雇用されているサラリーマンです。
自社内の社員だけでなく、他社と契約してメンタル不調によって休職されている方へのカウンセリングや、企業担当者に対する助言などを行っています。
そこそこの規模で、同じ役割の職員が複数名いて、関西等への転勤経験もあります。なお、会社の規定の関係で、匿名でブログやツイッターを行なっています。
好きなことは、とにかく人の笑顔を見ること!なんだかんだで、目の前の人が笑ってくれたり、柔らかく砕けた表情をしてくれると、とても幸せな気持ちになります。妻と子どもが楽しそうにしているのを見るのが、何より癒されます…!
趣味は、ランニング、子どもとのゲームやアニメ、妻とのウィンドウショッピング(主に洋服)、美味しいものや便利なツールの発掘、電子書籍(実用書とライトノベル)などです。iPhoneやAmazonをこよなく愛しています。
性格というか…考え方や行動は、ここ10年くらいでかなり変わってます。以前は器用、繊細、臆病、負けず嫌いという感じです。でも、経験によって変化していきました。
基本的には、
の気質です。内向型と言うよりは、ちょっと外向型(HSS)ですね。HSS/HSPと言われる特徴です。
それ故に、得たものも辛かったことも多くあります。
※HSPとは?関心のある方はぜひこちらをどうぞ
でも、自分を受け入れて、素直で自然なコミュニケーションを意識してから… HSPの良い部分を発揮できるようになりました。
HSPでも、いえ、HSPだからこそ… ストレス対処やコミュニケーションを工夫することで、楽しく社交的に行動し、成功できると私自身は思ってます。
ブログ・Twitter・ココナラをやり始めたのも、以前の私では考えられないことです。
※ココナラは今はお休み中です。
物凄い田舎育ち
今は首都圏に住んでいますが、生まれは東海地方。高校生までは、最寄りの電車駅が徒歩1時間近く…しかも無人駅でワンマンカーです!
畑や田んぼが周りにたくさんあります!遊んでて、肥溜めに落ちたこともあります。笑
HSPの特徴がでた高校時代
中学校では優等生(いわゆる良い子。内申もほとんど最高評価)。高校(公立)では、2年生の初めに学年で最下位の成績、3年生の時は登校日数が足らず担任に10時間ほど補講をうけて卒業… など、中学と真逆でした。苦笑
もともと、人の評価を気にする、承認欲求が強かったんでしょうね。高校生になって、「自分よりも勉強ができる人が多い」「人間関係が高度で複雑になった」ことで、人と関わるのに凄い気を使ったり、緊張したり… 自信もなくなっていました。
高校3年生になって、受験のために勉強せねばっ!…と追い込まれたとき、心理学やカウンセリングを勉強できる大学があると知り、モチベーションを上げて頑張りました。その結果、カウンセリングを学べる福祉学科がある大学に合格。
でも、勉強は何とかやりましたが、登校率はどんどん下り…夏休み以降は3分の1くらいは休んでいた記憶です。
私は当時バンドもやっていて、学校ではニコニコ明るいタイプです。派手なタイプではありませんが、交友関係も比較的多く、不登校予備軍のタイプには見えなかったはずです。
休み明けに登校すると、先生に「悩んでいることは無さそうなのになんで?」と、聞かれましたり…。友人達にも「大丈夫?何かあったの?」とか「また休みか…何で?」みたいな反応をされるので、いつも気まずい思いをしながら、理由をこじつけて取り繕っていました。
実際、なんで休みたくなるのか?はっきりした理由は自分にも分からなかったのです… 。
今でもそうなのですが、学校や仕事の間は、楽しかったり前向きな気持ちがあります。好奇心もモチベーションも高いです。
でも、自宅に帰ると途端に外に出るのが億劫になったり、物凄く緊張します。朝に腹痛になることも多くあります。サザエさん症候群は、私に本当に当てはまります。
結局、外面の自分と素の自分に乖離があったんだと思います。周囲の気持ちには敏感なので、過剰に適応しようとする、相手によく思われようとする…そのエネルギーが持続せず、学校に行けなかったのだと確信してます。
HSS/HSPの人の傾向の1つのようです。
ちなみに、HSPの人は周りの刺激に過敏と言われますが、私は光にかなり敏感です。テレビの記者会見の連続フラッシュをとても見てられませんし、スマホもブルーライトカットとかナイトモードなどは必須です。外の環境は刺激が多いので、疲労も溜まっていたんだと思います。あと、気圧の変化も苦手で、雨の日は朝起きた習慣に体の倦怠感で、「あ、今日は雨だ…」と気づきます。笑
前向きな大学・大学院時代
大学時代→1年社会人→大学院と進みましたが、この時期は比較的安定していました。望み通りカウンセリングを学び、対人援助関係のバイトに明け暮れました。不登校相談、高齢者や障害者のヘルパー、塾講師などです。
私自身が弱い人間だと思っていたので、悩んでいる人を助けたかったし、感謝されて嬉しかったのです。「学生なのに頑張るね〜」といってもらえるのも嬉しかった。
一方で友達付き合いは限定的でした。でも高校までと違い、気の合う人たちとだけ過ごす時間は心地良かったです。予定のない日はほとんど家で一人ゲームをやってる引きこもりでした。(やっぱりその時間が落ち着くんです)。
大学院では「応用行動分析学」という学問をを学びたくて、1年間福祉法人で仮面就職?をしてから受験。無事、大学院に合格し、修士課程を終えることができました。
※応用行動分析は、自分の生活を充実させすヒントがたくさん詰まった理論です。このブログでもいずれしっかりとご紹介したいです。
現職 30代前半の辛い時期
大学院時代の教授のつてもあり、現在の事業所に就職しました。
これまで500社を超える企業の方々(メンタル不調の方、人事労務管理者など)にカウンセリングを行ってきました。今では、セミナーや社内の新人研修教育も行っています。
私が一番辛かった30代前半の話を聞いてください。 当時の私はこんな感じです。
- 職場や家族の期待に応えたい!と頑張りすぎる
- 年次の近い職員よりも優秀でいたい!と比較する
- 他人の評価を気にして過度に失敗を恐れる
- 周囲を優先して自分の気持ちを抑える
- みんなが満足するように立ち回る
根っこは高校時代と同じです。やっぱりHSS/HSPの行動スタイルですね。朝、エネルギーが出ず、どうしても気持ちと体が会社に向かわなくて、急遽休みをもらったこともあります。本当に成長してなかった。苦笑
ちなみに、20代後半で結婚し、夫婦仲は悪くなかったのですが、当時は私が妻に悩みやストレスを相談することはほとんどなかったです。やっぱり、家でも格好悪く思われたくない…、自分が相談に乗る側だ…などという考えを当時は持っていました。
職場では「スマートに仕事をこなす」「カウンセリングの評判が良い」との評価を得ていた一方で、「八方美人」「本音が見えない」「腹黒」と指摘される時期がありました。「時間を惜しまず働いて、周囲が満足するよう配慮しただけなのに… 」と相当落ち込みましたし、理解されないことに苛立ちを感じることもありました。
最もショックだったのは、少し上の先輩女性から「ハレバレさんってロボットみたいな人だと思ってました」と言われたことです。いつでもニコニコとして動じないし、ソツなくこなす点が、人間味を感じなかった理由とのこと。
先輩は私とよく話すようになって、印象が変わったと言ってくれましたが、「みんなにはそう見えるんだな…」と、かなりショックを受けました。
そんな中、これは評価されたのですが、カウンセラーでありながらも、クライアントなどの対応の役割を一時的に離れ、2年間人事・企画部門に配属されました。
この2年間が地獄の辛さでもあり、今から思えば、これが私の成長に繋がりました。色々な事が本当に重なったのです。
とにかく職場が忙しい
社内の体制などが大きく変わったタイミングで、やらないといけない物量が凄まじかったです。私は、新人〜管理職を踏まえた研修企画を一手に担当することになり、日が変わるまで研修資料の準備などをしていました。家に帰れず、ホテルに泊まったこともありました。泣
職場の雰囲気もピリピリ
みんな余裕がなくて、ある上司はちょっと相談するだけで「うるさい!気が散る!!」と怒鳴る。ある上司は何に対しても「私は関係ないかな〜」と逃腰。他部所からも「あの件はどうなっているのか?」と、とにかく四方八方からプレッシャーを与えられる環境でした。
実家の父親が鬱になる
この時期に実家の父親が鬱になりました。定年退職後に再就職した会社に上手く適応できなかったみたいです。父親は内緒にしたかったようですが、電話の声で異変にすぐに気づきました。そこからは、母親まで参らないように、定期的に話を聞いていました。
妻の職場復帰と育児
私が前述の部署に異動すると同時に、妻が育休から職場復帰しました。長男が一歳の時で、はじめての共働き育児、長男ははじめての保育園です。当然、すべてが未知の領域で、子育てがうまく出来るか不安がたくさんでした。
さらに、妻の実家は遠方であること、私の両親は不調であることから、親のサポートは全く受けられませんでした。
そんな中、子どもが肺炎で入院したり、感染症にかかったり、風邪もよく引いたりして、妻がほとんど仕事に行けない日々。私も出来る限り休んだのですが、職場の状況が厳しく…かなりの緊張感・焦燥感が続きました。
それでも、自分にとって一番大事なのは家族!と思い、睡眠時間を削って両立を試みました。子どもが入院した時は、親のどちらかがずっと病室についていないと行けないので、共働きでの対応は本当に大変でした。
心身の不調
このような状況があり、私の心身の負担がピークに達しました。
疲労・ストレスからか、週末なると39℃超の発熱、腰痛で動けない日々が続きました。また、慢性胃腸炎にもなってしまい、通勤中に嘔吐して病院に駆け込んだことも。おまけに、幼少期に治っていた不整脈まで再発…。カウンセラーなのに自分の体調はボロボロでした。苦笑
一番大きなショック
そんな中で、体調だけでなく心や頭のパフォーマンスもどんどん低下します。集中力は鈍ってくるし、自分でも信じられないうっかりミスをしたりします。それに気づくことで、ますます焦りが生まれるという悪循環。職場の雰囲気は殺伐としているし、HSP気質の私は、ますます人の言動に過敏になってストレスを感じるなど、持っている特徴が完全に悪い形で顕著になっていきました。
そんな中、ある企画の調整で、マネージャー、直接の上司、同僚、多部署の人たちの意見が割れることがありました。私は本音では「こうしたら良いのでは?」と思っていたことがありました。でも、周囲の意見を全て尊重しないと不安な性格や、調子が悪いことで自分に自信がなかったこともあり、周りに言われるがままに、バランスを考えた企画を調整しました。
その結果が、なんとも中途半端なものになってしまい、私の部署も他部署の人も含めて、みんなが意気消沈する結果になってしまったんです。
そして、上司や関係部署の人たちに、注意を受けたり、叱責されたり、避けられたり… かなり辛い対応をされました。今でも鮮明に覚えています。
妻との信頼関係
コンディションが優れないなか、私なりに周囲への配慮を一生懸命考えて、自分の気持ちを抑えて努力して調整しましたが、誰にも喜ばれなかった…。むしろ、みんなから疎まれるような仕打ちをうけた…。
この時の後悔は凄まじかったです。もう何をするのも嫌になりました。今まで、家で弱音を吐いたり、妻に相談を持ちかけたりした事はなかったのですが、あまりにもしんどかったんだと思います。
ある日の夕食中に、本当に軽くです、軽く「こんな事があって参っちゃうよ…」とポロっと愚痴をこぼしたんです。
その瞬間、妻が滝のような涙を流したんです。そしてこう言ってくれました。
「そんなに辛い事があって良く頑張れるね。私だったら立ち直れない。凄いね。本当に凄いね。今までも家のために頑張ってくれてありがとう」と。
号泣しながら、こんな事を言ってくれました。私は「ああ…本当はずっと心配してくれていたんだな。それでも私が話すまで見守ってくれてたんだな…」と、自分がずっと支えられていることに気づきました。
その夜は朝まで仕事のこと、親のこと、子どものこと… 今まで辛いと思ったことを全部妻に聞いてもらいました。そして、妻にかかる負担や悩み事も聞きました。私はこの瞬間に、妻と本当の信頼関係ができたんだと思っています。
私が学んだこと
職場での失敗、色々な抱え込み、妻のサポート… これらを通して私は次のことを痛感しました。
- 自分一人では解決できない事がある。というか、その方が多い
- 相談しながら、支えながら乗り越えられる事がある
- 人を優先して失敗したときの後悔は半端ない
- 同じ失敗でも、自分の気持ちに正直にやった結果なら、納得できる
- 自分の限界や弱みを知り、等身大で行動する事が大切
- 自分のベストを引き出すため、疲労やストレスのセルフケアスキルが大切
- 人にどう思われるかよりも、自分がどうしたいかを、素直に発信することが大切
ということです。特に意識をもったのは「後悔しないために、自分の気持ちを正直に発信する」ということです。
アラフォーになった今の充実
前述の7点について意識して行動することで、現在の私の仕事や生活は以前とは比べ物にならないほど、充実しています。
当時に比べて、自分も相手も大切にするコミュニケーションができるようになりましたし、ストレスケアもかなり上手になりました。
当時よりも、職責が上がり、日々色々なことがありますが、少なくとも後悔のない晴れ晴れとした生活を送ってます。
その要因は、
- 専門知識や技法を駆使して、自分を変えたこと
- 妻を始め職場の人にも、頼る事ができるようになったこと
- 自分が変わるにつれて、周りの対応も変わっていったこと
の3つが大きいです。
HSS/HSPの特徴も、今ではかなり良い面で生かされています。
HSS/HSPの人は、本来、他者の気持ちや機微に敏感なアンテナを持ち、さらにコミュニケーションの発信もできるという貴重な強みを持っています。
しかし、敏感すぎる故、過剰に適応しようとしたり、人の反応を気にしすぎたり、自分を抑えて人に合わせてしまうことで、疲労やストレスが溜まりやすい弱みがあります。まさに以前の私です。
でも、ストレスケアの方法や等身大の自分との向き合い方、自分も相手も大切にするコミュニケーション(アサーション)によって、弱みを克服できたと実感しています。
※文末に役立つノウハウの記事を一部紹介してます。
本当に前向きな交友関係が広がりました。
ブログ・Twitter・ココナラで発信
弱みの克服に役立つ専門知識やノウハウ、相談できる環境などは、誰にでも目の前に用意されている訳ではありません。
私はたまたま、カウンセラーとして専門知識を持っていたこと、妻という存在があったことによって救われました。
出会いって、巡り合わせです。なので、あなたにとって良い巡り合わせの相手になりたい!との思いで、ブログ・Twitter・ココナラをはじめました。
サラリーマン、育児をするパパやママさん、HSPに関心がある方、メンタルケアやカウンセリングに関心がある方、コミュニケーションや人間関係を好転したい方… ぜひ繋がりましょう!
現職の規定の関係で、匿名でお付き合いになりますが、仕事ではなく1人の人間として… あなたに心から向き合いたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
参考:私の専門領域
- 職場のメンタルヘルスに関する企業内カウンセラー(15年以上)
- 人間科学修士(応用行動分析学専攻)
- 精神保健福祉士(国家資格)メンタルヘルス検定(ラインケアコース)
- 知見が深い技術は、マイクロカウンセリング技法、応用行動分析学、ストレスコーピング、問題解決技法、アサーショントレーニング、アクセプタンス・コミットメント・セラピー
あなたの生活を晴れ晴れさせるオススメの記事
【iPhone活用術 その2】ユーザー辞書を極めて高速文書入力!
こんにちはハレバレです。
本日もiPhoneの高速文字入力に関する話題です。
前回は、文字入力のスピードを劇的に上げるために、まずは基本の「フリック入力」についてコツやトレーニング方法をご紹介しました。
これだけでも十分なのですが、本日は最も便利なユーザー辞書登録についてご紹介します。
もし、あなたがユーザー辞書を使いこなせていないなら、この記事を読んだ後、かなりの時短効果を実感できるはずです。まさに晴れ晴れ気分ですよ。
iPhoneをできる限り活用したいあなたにぜひ参考にしていただければ幸いです。
ユーザー辞書とは
その名のとおり、あなた自身の辞書です。
iPhoneに任意の「単語」とその「読みかた」を登録しておくと…… その「読み」を入力した時に、単語が変換候補で示されるというものです。
※iPhoneでは、次の順番で設定画面にいけます。
- 設定
- 一般
- キーボード
- ユーザー辞書
私はユーザー辞書の活用で、ライン、メモなど、全ての入力効率が倍以上になりました。しかし、特に効果を感じるのはBlog作成です。
私の辞書登録の一例です
ここからは私の登録例をご紹介します。フリック入力と合わせて活用するものも多くあります。
( ← かたや
【 ← かあたまや
… ← たなは
→ ← ね
「 ← たあか
: ← かや
= ← えめ
いかがですか?
このように、直感的に入力しやすい形で登録すると、覚えやすいです。
特に、記号系を登録しておくと、とっても楽になります。 日本語入力画面から数字やアルファベットに切り替えなくて良いのがメリットです。
定型文なども登録できます!
こん →
- こんにちは。ハレバレです。
おはよ →
- おはようございます。ハレバレです。
それでは →
- それでは、今日も一日晴れ晴れと過ごしましょう。
ふきだし →
- .。oO(
こんてんつ →
- [ :contents ] ※ブログの目次になる
いかがでしたか?
フリック入力と合わせれば、かなりの文書入力スピードになると思いませんか?
興味を持っていただけましたら、ぜひ、活用してみてくださいね。スマホの操作も晴れ晴れと心地よくなりますよ。
本日もご覧くださってありがとうございました。(これも辞書登録です)
【iPhone活用術 その1】フリック入力を極めて、高速で文書作成を実現!
こんにちは。ハレバレです。
突然ですが、私はiPhone3以来、現在のXSまで、10数年間iPhoneを使い続けています。
現在は、情報をiPhoneに集約し、できる限りPCやペーパーを使わなくても良いように管理しています。メール、LINE、Twitter、スケジュール管理、タスク管理、ファイル管理、Blog作成など、殆どのことをiPhoneで行なっています。
もちろん、Blogも通勤時間を活用してiPhoneで作成しています。
このように便利なiPhoneですが、ここまで主役として活用するには、やはり文字入力のスピードを上げることが必要です。
(音声入力も便利ですが、場所を選ぶので…)
あなたは文字入力のスピードを上げたいと思ったことはありませんか?
今日は文字入力のスピードを劇的に上げるために、まずは基本の「フリック入力」についてコツやトレーニング方法をご紹介します!
ちなみに現在の私は、PCキーボードのタイピング入力とiPhoneのフリック入力がほぼ同じスピードです。
iPhoneをできる限り活用したいあなたにぜひ参考にしていただければ幸いです。
フリック入力とは
・タッチパネルで文字入力をおこなうスマートフォンやタブレットPCで用いられる、フリックによる文字入力方法。
・タッチパネルのキーボード上のあるキーを指で触れると、その周囲に入力候補が現れ(例えば「な」のところを指で触れると、左に「に」、上に「ぬ」、右に「ね」、下に「の」が現れる)、入力したい文字の方向にフリックすれば入力できる。
(出典:講談社 IT用語がわかる辞典 )
※例えば「て」を入力したい場合
タッチパネル操作の場合、キーボード配置だと、どうしても実際のPC入力に劣ります。
でも、フリック入力であれば、色々と工夫する事で、PC入力と同じくらいのスピードを実現することが出来ます。
候補文字が表示される前にスライドする
フリック入力は、一定時間パネルに触れると、上下左右に入力候補が出ます。
しかし、候補が出る前にスライドすることで素早い入力が可能なのです。ぜひ、ノーウェイトでスライドすることに慣れましょう。
※高速フリックで「て」を入力する場合
キーボードのローマ字入力だと、「た=T+A」と、2回タッチしないといけませんが、フリック入力なら1回で済みます。しかも瞬時にです。
中々のアドバンテージだと思いませんか?
両指で入力する
片手よりも両手を使った方が断然早くなります。ベストなのは両指を交互に使う方法だと思います。
私は右手だけの入力に慣れていることもあり完全に交互に動かすことは出来ていません。
それでも、左側の「あ」「た」「ま」「小文字・濁点」欄を左手にするだけでも、大分早くなりました。
変換予測を活用する
ここがパソコン入力と違うところです。
フリック入力時は、いわゆる「タッチタイピング(以前、ブラインドタッチと呼ばれていたもの。パネルやキーボードを見ずに入力すること。 )」はお勧めしません。
しっかりと文字パネルを見ながら入力してください。
なぜなら、上段に示される予測変換候補を最大限に活用するためです。
熟語など、語尾の省略ができることが結構あるので、かなり効率的です。
※例えば、「おはよう」を入力するとき、「よう」の入力を省略できます。
「フリックのみ登録」をする
これは結構見落とされがちですが、かなり大事なところです。
初期設定では、例えば、「ははは」と入力したい時に、「は」を連続で押すと、「はひふへ」と入力候補が変わってしまいます。
フリックのみに設定することで、同じ文字の連続タッチができるようになります。
※iPhoneでは、次の順番で設定画面にいけます。
- 一般
- 設定
- キーボード
- フリックのみ ←オンに
アプリで楽しく練習する
色々なアプリを試してみましたが、楽しくて効果がある一番のお勧めはこちらです。
無料版 - にゃんこフリック道場
Nouris Inc.無料posted withアプリーチ
いかがでしたか? 早く入力できる自信がない…と思いますか? 大丈夫ですよ。
高速フリックのポイントは5点です。
- 候補文字が表示される前にスライドする
- 両指で入力する
- 変換予測を活用する
- フリックのみ登録をする
- アプリで楽しく練習する
スマホは毎日使用すると思います。はじめはなれないやり方でも、1週間もすれば違和感がなくなり、1ヶ月もすれば以前とは全く違うスピードになっています。
iPhoneの効果的な活用で、少しでも、あなたの生活のお役に立てれば幸いです。
今後も、iPhone活用術を更新していきます。ぜひ、記事をご覧くださいご覧ください。
世界の見え方と行動が変わる?!「リフレーミング」であなたも前向き思考上手に!
こんにちは。ハレバレです。
あなたは物事をポジティブに捉えますか?ネガティブに捉えてしまいがちですか?
仕事、学校、育児、介護など、日々の様々な場面において、落ち込んだり、悲しんだり、怒ったり…ネガティブな気分になることは誰にでもあります。
そんな時、「前向になろう!」とよく言われますよね。このブログでも基本的には「悲観」よりも「楽観」、「ネガティブ」よりも「ポジティブ」を推奨しています。
でも、前向き思考といっても、簡単にできますか? 簡単にできないからこそ、悲観したり不安になったり… 悩ましいのだと思います。
確かに、闇雲に前向き思考になろうとしても、意外と難しいです。また、前向き思考を履き違えると単なる現実逃避となってしまうこともあったり…
ですので、今日は上手に前向き思考を行うための技術… 「リフレーミング」について、実践的にご紹介します。
リフレーミングには、自分自身の気持ちや行動を変える力はもちろんですが、カウンセリングでも多用されるなど、他者を力づける効果もあります。
あの人はポジティブだな〜と見える人は、ほとんどの人がリフレーミング上手ですよ。
上手に取り入れれば、劇的に世界の見え方が変わり、行動が変わります!ぜひ、最後までご覧ください。
リフレーミングとは
人は世界の様々な出来事に対して、その人が持つフレーム(心理的枠組み)に当てはめて、思考したり、感じたりしています。
イメージとしては、私とあなたは違う色のメガネ(フレームの例え)をかけて世界を見ている…という感じです。
そして、そのメガネの特徴によって、同じ出来事でも、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、安心したり、気分が変わっていきます。
もし、目の前の出来事に悲観してしまったとき、今つけているメガネを外して、別のメガネで再び世界をみる… そうやって前向きな思考や気分を作っていくことをリフレーミングと言います。
参考までに、日本NLP協会では、次のように説明されています。
※NLPとは1970年代に心理学と言語学の観点から新しく体系化した人間心理とコミュニケーションに関する学問です。
・リフレーミングとは、出来事の枠組み(フレーム)を変えることで、出来事に別の視点を持たせるもの。
・NLPのリフレーミングの良いところは、出来事の枠組み(フレーム)を変えることで、人生の選択の幅を広げ、どのような出来事にも必ずプラスの意味があることを教えてくれるところにある。
コップに半分の水
よく用いられる例え話です。
- コップに水が半分入っている時、「半分しか入っていない」というフレームと「半分も入っている」というフレームでは物事の感じ方が異なる。
- 「半分しか入っていない」というフレームでは、不満や不足を感じる。
- 「半分も入っている」というフレームでは、満足や喜びを感じることができる。
リフレーミング:NLP用語集/NLP 日本NLP協会 公式サイト・神経言語プログラミング
靴メーカーの市場調査
ビジネスにおける例え話もあります。
- アフリカのある国に靴メーカーの2人社員が市場調査に行った。
- その国では、靴を履く文化がなく、全ての人が裸足だった。
- 1人の社員は「この国では、靴は全く売れない」と報告した。
- もう1人の社員は「この国は可能性のある市場であり、靴を履く文化を醸成することさえできれば、非常に大きな市場になるはずだ」と報告した。
リフレーミングの効果
リフレーミングのイメージは掴んでいただけましたか?
すると、リフレーミングを行うことで色々なメリットがあると感じませんでしたか?
私が実感する効果をまとめます。
①自分を前向きにする
第一の効果は、リフレーミングの代名詞「前向き思考・前向き気分」です。
コップや靴メーカーの例のように、同じ出来事でもプラスの側面に着目して、物事を考える事ができます。
気分は思考と関連するので、リフレーミングによって、ポジティブシンキングをすれば、気分も前向きになっていくのです。
②課題分析が上手になる
次に、課題分析が上手になります。状況整理と言い換えても良いかもしれません。
よく、リフレーミング=プラス思考といわれます。確かに①で述べた通り、プラス思考は大きな効果の1つです。でも、それはあくまで結果の1つに過ぎません。
リフレーミングの真髄は、フレームを変えること、つまり、1つの出来事を様々な角度から捉えることにあります。
何か問題が発生した時に… 「これがダメだからこの対応だ!」と短絡的に解釈せず、「この視点で見ればお粗末だけど、この視点で見ると良い点もある…ならば今回はこの点を課題とするのが全体のメリットだな」という思考ができるようになります。
課題に対する分析力が上がるという訳です。
③行動の選択肢が広がる
①と②の結果、行動の選択肢が広がります。
①のように物事を前向きに捉える事で、物事に対する主体性・自発性が高まります。今、具体的に出来ることを探せるようになります。アドラー心理学でいう「今できることに集中する」心の持ち方にも繋がる部分です。
②については、課題を考える時に、物事を多面的に捉えているので、当然想定するアプローチ方法も複数用意できるようになるということです。
④他者の強みを活かせる
こちらは、カウンセリングや部下・後輩の育成時に感じる効果です。
例えば仕事がゆっくりな後輩に大して、「遅い→早くしなさい」と短絡的に対応せず、「遅い→慎重、正確、晩成型」など、良い側面にも着目します。
すると、慎重さや正確性を認めてあげながら、スピードを上げる方法(手順を変える、優先順位を見直すとか)を本人に助言できます。
弱点だけに目を向けた指導をすると、本人も萎縮してしまい「スピードは速くならず、正確性も落ちてしまう…」など、逆効果になってしまうこともあります。
業務分担など、適材適所を意識したマネジメントにもつながります。また、 人が最も力を発揮できる場所は「他者から承認・評価されている環境」ですので、リフレーミングは環境づくりにも役立ちます。
⑤他者を励ますのが上手になる
④に似ていますが、相手の良いところを見つけて承認することで、相手を力づけることが出来ます。
人は悲観したり、落ち込んだりすると視野が狭まったり、ネガティブ思考の悪循環に陥ります。そんな時、安易な励ましは、あまり効果がありませんが、リフレーミングで違った視点を与えることは有効です。
相手が、すぐに自分の良いところに気付いたり、前向きになる… そこまでは一定の技術も必要ですが、少なくとも「そういう見方もあるのか」と、相手の気づきを深めることはできます。
⑥自分自身の可能性を広げる
マイナスの要素からプラスの要素を見つけるリフレーミングは、自分の能力や行動に対しても行うことができます。
すると、自分の強みに気づき、前向きな自己研鑽に繋げることができます。ぜひ、自分の能力や可能性を広げる視点をもっていただければと思います。
リフレーミングの方法・コツ
では、最後に、リフレーミングを行う際の方法やコツをご紹介します。ぜひ、リフレーミング上手になってください。
場面や状況をリフレーミングする
状況のリフレーミングとは、「状況を変える事によって、成果を出す事が出来る」という考え方です。
リフレーミング:NLP用語集/NLP 日本NLP協会 公式サイト・神経言語プログラミング参考
例えば、正確性が高い縁の下の力持ちタイプの人を思い浮かべてください。
自分で企画を発信したり、チームを率いる役割では上手く適応できず、上司から低い評価を受ける可能性が高いです。しかし、部署が変わって、総務・経理・秘書的な仕事であれば、能力を発揮する可能性があります。
他にも、家庭では頼りなく見えるパパでも、職場では穏やかで優しく評判が良い、というのも場面によってプラス・マイナスが変わる例です。
このように「状況や場面を変えることで、プラス面がでるか?」と考える習慣がポイントになります。
内容をリフレーミングする
内容のリフレーミングとは、「この出来事には、他にどんな意味があるか?」という考え方です。リフレーミング:NLP用語集/NLP 日本NLP協会 公式サイト・神経言語プログラミング参考
例えば、仕事で思いもしない部署に異動になった時、「なんでこんな部署に…」「やっていける自信がない」などの考えだけでなく、「新しいことを覚えるチャンス」などと捉えるイメージです。
場合によっては、リストラやメンタル不調などで、職を失ってしまったというような状況においても、「自分の人生で本当に大事なことを見つめ直す良い機会」「ブログに本腰をいれるきっかけなる」と捉えることができるかもしれません。
出来事に対して「そこにどのようなプラスの意味があるか?」という視点で考える習慣がポイントです。
時間をおいて考えてみる
人の思考と気分は密接に関係します。落ち込んでいる時に、上手くいかないことがあると、一層ネガティブに受け止めてしまいます。また、考えれば考えるほど、悩みの迷路に入ってしまうこともあります。
上手くリフレーミングができない時は、時間をおいたり、クールダウンしてから、再度試みるのも一つの方法です。
他人の立場で考える
出来事に対して、「他人だったらどう考えるか?」と視点を変えることも有効です。
先に述べたコップの水や靴メーカーの話と同じですね。人によって捉え方が違うという例でした。
自分の周囲にいる人、特にポジティブな人を思い浮かべて、「その人だったらどう考えるか?」と想像してみると、リフレーミングがスムーズになります。
誰かに相談することで「あっ、そういう考え方もあるんだ」と気持ちが楽になることってありますよね? それを、自分の頭の中で行えると、かなりのリフレーミング上手ですよ。
リフレーミング辞書
最後にリフレーミング辞書のご紹介です。よく使われる言葉がまとまっていてとっても便利です。
慣れるまでは、ぜひこちらを参考に視点を変える習慣をつけみてください。
画像引用:リフレーミング辞書 : 我が家のパート5
いかがでしたか?
本日はリフレーミングについて、ご紹介しました。繰り返しですが、最もお伝えしたいのはリフレーミングの効果です。
- 自分を前向きにする
- 課題分析が上手になる
- 行動の選択肢が広がる
- 他者の強みを活かせる
- 他者を励ますのが上手になる
- 自分自身の可能性を広げる
上手く活用すれば、きっと世界の見え方が変わります。そして、あなたの行動が劇的に変わります。
目標に向かって努力したことは決して無駄にならないと教えてくれる言葉
あなたには夢や目標、希望はありますか?
その目標に向かって、努力をしていますか?具体的な行動を始めていますか?
「目標には決して届かない…」「行動するだけ無駄かもしれない…」と思ってしまい、一歩が踏み出せないことはありませんか?
それでも、諦められず… 心にずっと引っかかってしまう夢や目標は有りませんか?
今日は努力は決して無駄にならないと、勇気付けてくれる言葉をご紹介します。
※私の父が座右の銘にしていた言葉です。
星をつかもうとして手を伸ばしても、なかなかつかめないかもしれない。
でも星をつかもうとして泥をつかまされることもない。
by レオ・バーネット
レオ・バーネット氏は米国のマーケティング専門家で、世界的な広告代理店レオ・バーネットの創業者です。
私の父は物凄いコツコツ努力家で、私とは全然違うタイプでした。
地味なことでも、今すぐに大きな変化がないことでも…… 面倒くさがらず、先の見通しを持って少しずつ準備して努力する人でした。
多分ですが……父は、『たとえ求める結果にならなくても、努力した事は無駄にならない。ましてや、マイナスには絶対にならない』と自分自身に言い聞かせて、日々を積み重ねたのだと思います。
父は聴こえにハンディを持っていましたが、それを悲観するような言葉を聞いたこともありません。『目標に向けて、今自分が出来ることにのみ集中する』ようにしていたんだと思います。
もうとっくに定年退職していて、果たして、星を掴めたのかは分かりませんが、とっても晴れ晴れと趣味や日常を楽しんでいるようです。
(もしかすると、今でも星を目指す途中かもしれません)
このブログでは、後悔のない晴れ晴れとした生活を送るためには、「自分で選択することが大切」だと、お伝えしてきました。
でも、何かを目指すとき、「難しいかな〜」「やめようかな〜」と悩むことって、ありますよね?また、一度足を踏み入れても「このままで良いのかな?」と振り返ることも……
多分、大事なことほど、悩みがつきまといます。
その時は、悩んだり、相談したり、時には試行錯誤して、その都度、自分が納得の出来る行動を選択していけばいいと思います。結果、はじめの目標と変わっても、もちろんOKだと思います。
あなたが目指したいこと、行動したいことなどを、選択するとき、ぜひこの言葉を心の中で声に出してみてください。
悩んでいることが、目指したい目標、大切な目標なら……きっと背中を押してくれます。
もし、この言葉から何も感じないのであれば、その目標について、あなた自身が納得できていないのかもしれません。そんな気づきを与えてくれるかも?
相手を責める言葉、使ってませんか?「なぜ」「当たり前」etc…
人に何かを質問する時… 自分ではそんなつもりはないのに、予想以上に相手が落ち込んだり、悲しんだり、怒ったり…そんな経験はありませんか?
人に何かを教える時、説得する時… 相手を納得させるために力が入ってしまうことはありませんか?
心当たりがある あなた…
- 質問の際に「なぜ?」「どうして?」
- 説得する際に「当然」「はずだ」
といった言葉を使っていませんか?
今日は「なぜ?」「当然」といった、質問や説得の際に、相手を責めるニュアンスになりやすい言葉について、解説をします。
- 我が家での出来事
- 皆さんは次の表現を使わずに、コミュニケーションが出来ますか?
- 「なぜ〜」「どうして〜」は相手を責めるニュアンス
- 「当たり前」「はずだ」「当然」「絶対」は決めつけるニュアンス
- コミュニケーション関連記事
- 参考図書
我が家での出来事
先日、子どものランドセルのストラップが破れているのを、妻が見つけました。
- 妻「なんで破れてるの?!」
- 子「分からない」
- 妻「分からないってなに?」
- 子「分からないんだもん」
- 妻「どうしてこんなことになってるのかを、きいているの!!」
- 子「分からないけど」
- 妻「分からないってなんだ??学校で雑に投げ捨てたりしたはずだ!!」
- 子「うーん…」
というやりとりがしばらく続き…… 最後は、子どもが「学校でランドセルを背負った時に、机に引っかかった気がする」と言いました。
そして、妻に「もっと丁寧に扱いなさい」と注意を受けて収束。
子どもは涙目になっていました。「妻も言いすぎたかも…」と気にしていました。
その後、私は妻と話しをして……妻がランドセルをいつも綺麗に拭いたり、子どものためにしてくれていることを労いました。
また、子どもと「次からどうしよっか?」と一緒に考えました。ランドセルを学校でロッカーにしまう時や、取り出すときに、「何かに引っかかってないか見るようにする」と、自分で考えた子どもに対し、「えらいね、ママも喜ぶよ」と褒めました。
皆さんは次の表現を使わずに、コミュニケーションが出来ますか?
- 「なぜ〜」「どうして〜」
- 「当たり前」「はずだ」「当然」
いかがですか?結構普通に使っている言葉ですよね。
私は、1については、あまり使わないように意識しています。でも、2については、結構使っている場面が多いかもしれません。
実はこの2つの言い方は、私のブログでお勧めしているアサーティブな自己表現どころか、アグレッシブな自己表現に陥りやすいものなのです。
「なぜ〜」「どうして〜」は相手を責めるニュアンス
「なぜ〜」とか「どうして〜」というのは、一見ただの疑問文です。純粋に理由や状況などを聞きたいときに、何気なく使用している言葉ですよね。
でも、実は…… 質問する側に「そうするべきではなかった」とか「どうしてそうなっているか理解できない(したくない)」など、相手を責める気持ちが込められている場合が多々あります。
ですので、あなたに責める意図がなかったとしても、相手は責められたと感じてしまう可能性があります。
すると、相手は腹を立てたり、怯えます。
結果、あなたは、相手の素直な気持ち、正直な気持ちを知る事が出来なくなってしまいます。
アイメッセージに置き換える
では、どんな伝え方をすれば良いのか?
私が最も有効だと思うのは、アイメッセージの表現に置き換えることです。例えば次のような言い方です。
- (私は)あなたが〜した気持ちや理由を知りたい。
- (私は)あなたの正直な気持ちを教えてほしいと思っている。
などです。全然ニュアンスが違う気がしませんか?
非言語メッセージを穏やかにする
アイメッセージがしっくりこない人、「なぜ〜」「どうして〜」が自然に出てきてしまう人は、次のことを意識しましょう。
- 話すスピードをゆっくりにする
- 声音をちょっとだけ高くにする
- 表情を和らげる
コミュニケーションは、言葉の内容よりも、非言語メッセージ(例えば、表現、声の大きさ、姿勢など)で伝わる情報の方が多いのです。なので、言葉は同じでも、非言語のメッセージを穏やかにすることで、伝わるニュアンスがかなり変わります。
もし、上の2つの方法を、どちらも選びたくない場合は…… たぶん、相手を責めたい、問い正したい、という思いを持っている可能性があります。
そうであれば、わざわざ「なぜ〜?」などの疑問文にはせずに、「〜のつもりでやったなら、私は間違っている思う」などと、アイメッセージに変換して、自分の意見を伝えることをお勧めします。
「当たり前」「はずだ」「当然」「絶対」は決めつけるニュアンス
「〜するのは当然です」「〜になるはずだ」などの表現を使う時、あなたはどのような気持ちになっていますか?
「相手を何とか説得したい」「思うようにコントロールしたい」などの気持ちはありませんか? また、「相手よりも自分が絶対に正しい」という気持ちはありませんか?
もし、その気持ちがあるのであれば、使う場面や使い方を少し意識してみることをお勧めします。
確率や程度によりますが、世の中に絶対という事はありません。
また、そもそも、相手に何かを求めたり、説得したいと思っているのは、他でもなく、あなた自身です。
にもかかわらず、「当たり前だ」などの言い方をするのは、例えば、世間の常識など、見えない他者の力をかりて、数の論理で相手を抑えつけようとする表現です。
さらに、この言い回しや考え方は、例えば、子どもや部下など、自分よりも立場が弱い人に使用してしまう傾向があるので、要注意です。
アイメッセージに置き換える
では、どんな表現が望ましいのでしょうか?
ここでも、Iメッセージの出番です。
例えば、ご飯を残してしまう子どもに対して
- ご飯を食べないと絶対に元気になれないよ
- ご飯は残さず食べるのが当たり前
などと表現しているのであれば、(私も結構使ってしまいますね……苦笑)それをアイメッセージに変換します。
- ご飯を食べない子は、元気になれないと(私は)思うから、食べて欲しい
- 一緒懸命作ったから、残されると(私は)悲しいな…、だから食べて欲しい
といった表現ですね。
こうすることで、相手を抑えつけるような表現を避けることができます。
今日は「なぜ〜」、「当たり前」などの言葉に関して、その言葉がもつネガティヴな側面について、お伝えしました。
もちろん、子どもが危ないことをしている時など、即効性のある強い言い方で、直ぐに言うことをきかせたい場面もあると思います。
また、論文やプレゼンなど、根拠をもとに、言い切った方が良い場面もあります。
私は、これらの言葉を全く使わない方がいいとは思ってません。
ただ一つ…… これらの言葉が持つネガティヴな側面を意識していただき、アイメッセージに変換して表現することが可能かを、ちょこっと考えていただければ……、と思っています。
あなたにその気がないのに、相手を不快にさせたり、怯えさせたりすることが続くと、きっとあなた自身が後悔することになるからです。
ぜひ、ご自身の気持ちに向き合い、その上で、自分がスッキリするような自己表現を心がけてください。
コミュニケーション関連記事
参考図書
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)
- 作者: 平木典子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/02/17
- メディア: 新書
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真剣に自分に向き合い、確かな一歩を踏み出す勇気をくれる言葉
日々の仕事、学校、生活… 人生において、自分の思い通りにいかないことって多々ありますよね。
失敗したこと… 出来なかったこと… やろうとしなかったこと… 誰もがたくさんあります。
しかし、その出来事を、どのように受け止めて次に生かすか… それは人によって大きく異なります。
大きく分ければ「他人や状況のせいにして言い訳を繰り返す人」と、「自分の改善点を考えて出来る事を次に生かす人」では、その後の人生は全く違ってきます。
※後者は認知行動療法で「適応的思考」と言われます。
今日は、「次に生かせる人」であるために、自分に問いかける力をもった言葉をご紹介します。
俺の敵は だいたい俺です
by マンガ「宇宙兄弟」
宇宙兄弟はご存知ですか?アニメ化もされている、とっても人気のあるコミックです。
コミックの主人公「南波 六太(なんば むった)」の一言です。
六太は次のような主人公です。
- 弟との2人兄弟。
- 幼少期に兄弟で宇宙飛行士になる夢を誓い合います。
- でも、天才的な弟に比べて、自分は凡才だとネガティヴな思考になっていき、一時期、夢を諦めてしまいます。
- 自分には弟のような才能はない…でも、むしろ自分の方が現実的な考え方をしていると、自分に言い聞かせて…
- しかし、社会人になり、失業などの挫折を繰り返す中で、忘れられない夢に向かって再起します。
- そして、ついに宇宙飛行士候補生になります。
候補生になった時に、教官に「君の敵は誰かね?」と問われます。その時……
「俺の敵は だいたい俺です」
と六太は答えます。さらに、こう続けます。
「自分の『宇宙に行きたい 』って夢をさんざん邪魔して 足を引っ張り続けたのは 結局 俺でした。 他に敵はいません」
六太は人を見る目や洞察力、分析力にとても優れているので、とても冷静なんです。
それ故に、弟をはじめ、自分より凄いと感じる多くの人を見て、自分には無理だと、夢を諦めてきました。
人や環境のせいにして、言い訳を作ってきた自分に対して、敵だと言ったのです。
言い訳をしていまう自分自身に対して…「敵」と表現するかどうかは、人それぞれだと思います。
でも、他者や周囲の影響があったとしても、『自分がどう受け止めて、どう決断するか?』『常にボールは自分自身が握っているのではないか?』 それを、改めて気づかせてもらえる言葉です。
時に、「他人のせいすること」や「仕方ないと諦めること」は、メンタルヘルス上、確かに大切な面もあります。
しかし、「100パーセント周囲のせいだ!」と思い込むのではく、「自分自身がどう選択するのか?」に、しっかりと目を向けていくことも有意義だと考えます。
「何かの一歩を踏み出したい、でも理由をつけて動き出せない……」 「他者を気にしてしまい、行動する自信が持てない……」そんな時に、ぜひこの言葉を心の中で声に出してみてください。
きっと、確かな一歩を踏み出す勇気を与えてくれます。
もう人間関係で悩まない…!! 自分も相手も大切にする「アイメッセージ」のすすめ
あなたには、人間関係やコミュニケーションについて、次のような悩みや葛藤はありませんか?
「素直になれない…」「言った後、言い過ぎたと後悔してしまう…」「気持ちを伝えられずスッキリしない…」「そんなつもりじゃなかったのに、相手を不快にさせてしまった…」「相手に流されてしまって、我慢ばかりしている…」etc.…
1つでも思い浮かぶ あなたへ…
そんな悩みに応えてくれる技法が「アイメッセージ」です。
私がビジネス、プライベート問わず、コミュニケーションにおいて、もっとも大切にしているのが「アイメッセージ」。家族や職場のチームでも「アイメッセージ」の考え方を共有し、コミュニケーションを円滑にしています。
今日は「アイメッセージ」について、具体的かつ実践的にご紹介します。
普段から意識をすることで、きっと、人間関係の悩みが解消したり、あなたの感じるストレスが軽減したり…プラスの変化が多く生じるでしょう。
ぜひご覧いただければ幸いです。
アイメッセージとは何か?
文末の参考文献をもとに、私の経験を踏まえて実践的に話をします。
まず、あなたは「アイメッセージ」と聞くと、どんなことを想像しますか?
もしかしたら、iPhoneの「iMessage」を思い浮かべた方もいるかもしれません… タイトルを見て、それを期待された読者の方には、申し訳ないです。
アイメッセージとユーメッセージ
アイメッセージは「I=私」で、「私メッセージ」という意味です。
私メッセージ??… これはこれで、漠然とした言葉ですよね。
もう少し具体的にいうと、「私を主語にしたメッセージ」ということです。
「私は 〜 です」とか「私は 〜 だと思う」という表現をすることです。
対して、相手を主語にした表現、「あなたは〜です」というものを、「ユー(YOU)メッセージ」と言います。
実は、互いの思いがすれ違ってしまう時など、コミュニケーションが上手くいかない場合は、かなりの確率で「ユーメッセージ」が用いられてしまっています。
例えば
- 仕事が遅い人に ←「もっと早くやりなさい」
- 声が小さい人に ←「もっと大きな声で話しなさい」
- 話を聞いてくれない人に ←「話を聞く気がないの?」
などは、すべてユーメッセージです。
- 「(あなたは)もっと早くやりなさい」
- 「(あたたは)もっと大きな声で話しなさい」
- 「(あなたは)話を聞く気がないの?」
と、すべて主語が「あなた」になります。
では、これをアイメッセージにすると、どうなるでしょうか?
実は…
- 「相手の仕事が遅いと思っている」
- 「相手の声が小さいと感じている」
- 「相手に話を聞いてほしいと思っている」
すべて主語は「私」なんですよ。
これを素直に表現すると
- 「(私は)(あなたに)急いでほしいと思っている」
- 「(私は)(あなたに)声を大きくしてほしい」
- 「(私は)(あなたに)話を聞いてほしい」
となります。とってもシンプルですよね。
また、アイメッセージになることで、
- 「納期に間に合わないのが心配だから、急いでほしいと思っている」
- 「声が聞こえにくいから、声を大きくしてほしい」
- 「大事な話をしているから、話を聞いてほしい」
と、理由や気持ちが、自然と言葉に添えられます。
アイメッセージの効果・効能
とってもシンプルなアイメッセージの考え方ですが、その効果は驚くほどに高く、効能の範囲もとても広いのです。
特に、私が実感する事をご紹介します。
①相手を不快にさせる事が減る
ユーメッセージは、本来自分が感じたり、思ったり、お願いしたいことを、あたかも相手がそうしているように、そうすべきように、断定的に決めつけてしまうものです。
相手に対して、操作的な表現と言えます。
すると、相手は一方的に押し付けられた気分になり、「なぜそんなことをいわれるのか?」「そんなつもりはないのに」「余計なお世話」などと、反発したり、困惑したり、落ち込んだりします。
その結果、お互いに気まずくなったり、後味が悪くなることに繋がっていきます。
なお、アサーションの記事で紹介したアグレッシブな自己表現は、ユーメッセージになっていることが多いです。
一方、アイメッセージには、そんな気まずいコミュニケーションを予防する力があります。
さらに、アイメッセージを意識してコミュニケーションをとっていると、相手が自分に対して示すユーメッセージにも敏感になります。
例えば、何か決め事を調整する時に、相手から「あなたは~を選んだ方がいいのでは?」とか「あなたに~は必要ですか?」などと連発されると、私は正直不快になります…。
心の中で「自分のことは自分で決めるから、こちらに踏み込んでくるな」「あなたがしたい理由を私に押し付けるな」「私がしたいと思ったから聞いているんだけど…」などと思ってしまいます(結構ひねくれてますかね。苦笑)。
ちなみに、そう感じたときは「私の気持ちは~だから、~したいと思っています」と、はっきりと自分の気持や意見を相手に伝えています。
その上で、「それでもあなたが~を進めてくれるのは、~さんにも、何か思いとか考えがあるのですか?」と相手のIメッセージを引き出すようにしています。
アイメッセージを意識することで、相手のユーメッセージに押されてしまって後々ストレスを感じたり、相手のユーメッセージに反応してこちらも感情的なユーメッセージになってしまったり… などの悪循環を防ぐことができます。
②気持ちを伝えられなかったという自己不全感が残らない
こちらは、特にノンアサーティブな自己表現をしがちな方に、効果がはっきりと現れます。
※ノンアサーティブもアサーション関連の記事で紹介しています。
相手の気分とか、自分に対する評価を気にしすぎたり、自分に自信がなかったりすると… 自分の意見を上手く言えなくなりませんか?
すると、自分の口からは、かなりの確率でユーメッセージが出てきます。「相手が自分の望むようなことを言ってくれるといいな…」という淡い期待とともに…
例えば、忙しい時期に同僚から追加の仕事を頼まれ、本音では「うわっ!絶対無理… 相当きつい…」と感じた場合を想像してください。
同僚の気持ちなどを気にしすぎると、あなたは「えっと?手伝えなくはないけど…そんなに急ぎの仕事なの?」などと聞き返してしまいます。すると、同僚から「そうなんだよ~。よろしく!」と言われて、かなりの確率で手伝うことになります。
何となく周囲に流されてしまったような…自分に対する不全感が残りませんか?
この時の「えっと?手伝えなくはないけど…そんなに大事な仕事なの?」は、完全にユーメッセージです。相手に判断を委ねているのです。
自分の気持ちを主張する勇気を持てなくて、相手から期待する言葉が話されることを、ただただ祈っているだけの状況なのです。
これを、アイメッセージに置き換えると、「あなたは忙しいかもしれないけど、私も相当きつくて、正直手伝える自信がないのだけど…」とか「実は私もいっぱいいっぱいで…手伝えないのはとっても心苦しいのだけど」という表現になります。
その結果、相手が引き下がる可能性もありますし、それでも手伝ってほしいと頼まれるかもしれません。しかし、相手の反応は大きな問題ではありません。
大事なのは、最終的に手伝うことになったとしても、
自分の気持ちや状況を伝えた上で、決まったことであれば、流されてしまったという不全感が少なくなる
ということです。
③自分も相手もアイメッセージを使うと人間関係が深まる
アイメッセージによるコミュケーションは人間関係に良い循環をもたらします。
第一に、互いに「自分の気持ちを伝えることができた」というスッキリ感と、「自分の気持ちを否定されなかった」という安心感を持つことができます。
第二に、「相手も気持ちを正直に言ってくれる」という体験を繰り返すことによって、「相手はどう考えているんだろ?」と悩むことがなくなり、率直に自分の気持ちや意見を言えるようになります。
すると、自分の気持ちや意見を素直に言えることで、心に余裕ができるため、本当の意味で相手のことを尊重したり、気遣うことができるようになります。
これによって信頼関係がどんどん深まっていくという好循環をもたらします。
まさに「自分も相手も大切にするアサーティブな自己表現」なのです。
※アサーティブな自己表現についても、アサーション関連の記事で紹介しています。
④建設的なアイデアや提案が生み出される
こちらは③をビジネスの視点で見た場合です。
相談や打合せなどの場面で、アイメッセージを意識して自己表現をすることで、互いの考えや理由などがよくわかり、その情報をもとに、メンバーが納得できる折衷案に近づいたり、新たなアイデアが生み出されることに繋がります。
言い換えれば、生産的なコミュニケーションです。
反対に、ユーメッセージは「自分をさらけ出さない表現方法」と言えるため、ユーメッセージで行われる相談や打ち合わせは、互いの探り合いであったり、反対に、一方的なトップダウンであったり、それぞれのメンバーの思いや意見が表現されなくなってしまうため、少ない情報しか生み出されないコミュニケーションとなってしまいます。
なお、ビジネスではユーメッセージを使う方が即効性が高い場面もあります。例えば、お客様目線で「あなたにとってメリットがある」等のプレゼンを行うときなどです。
しかし、そのような場面でも、アイメッセージを意識することは大切です。
「私は~という理由で、あなたにとってメリットがあると確信している」「あなたが納得して商品を選んでくれると、私も嬉しい」など、熱意を示したり、親近感を持たせる効果があるからです。
また、ユーメッセージは、一度相手のニーズから外れてしまうと、押しつけがましくなってしまう可能性が高いため、相当の準備、マーケティングが求められます。
本日はアサーティブな自己表現を行うために、私がもっとも大切にしている「アイメッセージ」についてご紹介しました。
考え方はシンプルですが、いざやってみようとすると、中々上手くいかないこともあるかもしれません…
ですので、まずは家族や友人など、緊張しない身近なコミュニケーション場面で、アイメッセージを意識してみてください。きっと効果を実感いただけると思います。
自分が苦手とする人や緊張する人達に対しては、どうしても防衛反応が働いてしまい、ユーメッセージが登場しやすくなります。
それでも、苦手な人たちに対して、アイメッセージができるようになると、コミュニケーションや人間関係について相当の変化を実感できるレベルになると思います。
アイメッセージを意識したことで、私自身の職場や家庭での人間関係にどのような変化が生じたか?の実体験についても、今後の記事でご紹介したいと思います。
参考:アサーション関連の記事
自己表現のタイプ
アサーティブな自己表現
参考書籍
改訂版 アサーション・トレーニング ―さわやかな〈自己表現〉のために
- 作者: 平木典子
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