気持ちを伝えるのが苦手?アサーションが有効!苦手が解消できる。
あなたは、「自分の気持ちを上手く伝えられない」「相手と衝突してしまう」「遠慮してストレスを溜めてしまう」等の悩みを抱えていませんか?
「もっとスムーズに自分の意見や気持ちを言いたい」と思いませんか?「もっと相手と分かり合いたい」と願いませんか?
- 自分の気持ちや意見を伝えることに苦手意識がある
- 相手と分かり合えるコミュニケーションをとりたい
今日は、そんな悩みや思いを抱えるあなたにピッタリのコミュニケーション技法…「アサーション」の考え方についてご紹介します。
考え方を知るだけでも、きっと、今までとは全く違うコミュニケーションを取れるようになります。さらに、習慣をつけることで、人間関係も劇的に変わっていきます。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
アサーションを勧める理由
私は、単なるコミュニケーションのハウツーではなく、あなた自身が後悔しないよう、晴れ晴れとした気持ちでコミュニケーションを取れることを、後押ししたいと思っています。
長年メンタルヘルスに関わるカウンセリングやセミナーをしてきて、アサーションは、後悔をしないためのコミュニケーションを行う上で、最も適した技法であり、考え方だと確信しています。
アサーションの定義
アサーションは次のように紹介されています。
【コトバンク】
コミュニケーション技法の1つで、「人は誰でも自分の意思や要求を表明する権利がある」との立場に基づく適切な自己表現のこと。
【アサーション入門(平木典子、講談社現代新書)】
「自分も相手も大切にする自己表現 」を意味するアサ ーションは 、私たちの会話を心理学の知恵をもとに読み解き 、日常のやり取りに変化と充実感をもたらすコミュニケ ーションの方法と関わり方。そして 、アサ ーションは人の心の奥深さを知り 、自分らしい生き方を拓く道でもあることを教えてくれる。
つまり、
「自分と相手の両方を大切にするために、しっかりと自己表現してよい(むしろするべき)!」
という考え方です。
加えて、平木先生がおっしゃる「日常のやりとりに変化と充実感をもたらす」という部分は本当にその通りだと実感しています。
アサーションを意識すると、自分自身のコミュニケーションのスタイル・スキルついても、かなり気づきを深めることができます。
あなたのコミュニケーションを振り返りましょう
簡単なワークをしてみます。次の2事例について、あなたならどうしますか?
①配偶者とのコミュニケーション
1歳の子どもを育てる共働きの夫婦。
年度末になり、互いに仕事が忙しい中、子どもが熱を出してしまったため、やむなくあなたが仕事を休み看病することに。
しかし、あなた自身も体調がすぐれず、子どもの面倒や家事をするのも大変辛くなってきた。明日は休むわけにも行かないし…と、気持ちも不安になっている。
仕事に行った配偶者に「体調不良のため、早く帰ってきてほしい。買い出しや家事をお願いしたい」と、LINEをしたところ、「今日は遅くなるかもしれない」と電話があった。
あなたなら、どう感じ、どう答えますか?
「私だって重要な仕事を休んでいるのに、そして、体調まで崩してしまったのに!」と怒りの気持ちを感じますか?
その気持ちで、「薄情者!早く帰ってこい!」と相手を責めますか? 反対に、グッとこらえて「忙しいなら仕方ないね…私は大丈夫」と飲み込みますか?
他にも、「どれくらい忙しいの?家より大事な仕事なの?」と詰問する方、「大変なのは分かるけど、こちらも大変で…」と状況を詳しく説明する方もいるかもしれません。
②同僚とのコミュニケーション
仕事の疲れからか、熱が出てしまい、今日はできる限り早く帰ってゆっくり休もうと思っていた。
しかし、仕事が終わると、同僚から突然「ちょっと相談したいことがあるんだけど、食事にでも行かない?」と、いつになく思いつめたような表情で誘われてしまった。
あなたなら、どう感じ、どう答えますか?
「ちょっと何でこんなタイミングで急に誘ってくるんだ…正直今日は帰りたい」と思い、スパッと断りますか?
それとも、「(本音では帰りたいけど)思いつめているようだから付き合おう」と決めますか?
他にも「珍しいね。急ぎの話があるのかな?」などと、相手の状況をまずは確認する方、 「何かあったに違いない!とにかく心配だから絶対行かなきゃ」と、そもそも自分の体のことを度外視する方もいるかもしれません。
アサーションは自分も相手も大切にする表現方法
上にあげた例は、日々のコミュニケーションの中のほんの一部ですが、あなたは後悔やストレスの無いコミュニーケーションを行うことが出来そうですか?
例えば、次の何れかを想像しませんでしたか?
- 自分の気持ちを伝えたが、「相手に辛い思いをさせてしまったかも…」という後味の悪い結果
- 自分の気持ちを伝えたが、「印象を悪くしてしまったかも…」と不安を感じる結果
- 相手を不快にさせたくないために、自分の気持ちを抑えて、自分自身がストレスを溜め込んでしまう結果
あなたが、3つのうちどれかを想像したなら… おそらく、日々発生する様々なコミュニケーション場面で、ストレスや後悔を抱えることがあるのではないでしょうか。誰が悪いという訳でなく、すれ違いは多々ありますから…。
ポイントは、上の3つは「自分か相手のどちらか一方にだけ、ベクトルが向いているコミュニケーション」の結果なのです。「どちらか一方だけを大切にするコミュニケーション」とも言えます。
ですので、自分と相手のどちらかが何かしらのストレスを被る可能性が高くなります。
一方、「アサーション」は自分も相手も大切にする自己表現です。いわゆるWIN-WINの関係を目指すコミュニケーションのスタイルと言われています。
ストレスを溜めない、後悔しない、自分で選択するという、まさに爽やかな自己表現の方法なのです。
今日は気持ちを上手く表現するための方法とし「アサーション」の考え方や重要性についてご紹介しました。
一番大切なのは
「自分と相手の両方を大切にするために、しっかりと自己表現してよいんだ!」
と、あなた自身が思うことです。
実は、コミュニケーションが上手というか…魅力的に見える人は、自然にアサーションを体現しています。でも、考え方とやり方を知れば、誰でも取り入れることができます。
今後は、アサーションの実践方法について、記事にしていきます。本当に役立つ技法ですので、ポイントを一つ一つ、丁寧にご紹介したいと思っています。
興味がある方はぜひ読者登録かTwitterフォローをしていただければ幸いです。
参考図書
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)
- 作者: 平木典子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/02/17
- メディア: 新書
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