晴れ晴れ生活のつくりかた研究室

プロカウンセラー歴15年以上のアラフォーパパのブログ。読者も私も前向きになれる記事を書きたい。純粋な気持ちです。

【電車の座席】譲る派?譲らない派? 執着しない派をおすすめします!

   あなたは老人や子ども、妊婦さんなどに電車の座席を譲りますか…? 

 

   先日、帰宅途中の電車で座席に座っていたのですが、後から乗車してきた老人が、私の目の前に立ちました(優先席ではありません)。見た感じは、お元気そうなお爺さんです。

 

   私はかなり疲れていたこともあって…

何の迷いもなく座り続けることを選択しました。一片の曇りもなく心爽やかに。

 

   あなたは、私に対して、「ひどい!!薄情者!」とか「多少は悩めよ」などと思いますか? それとも「優先席ちゃうし、当然でしょ」と思いますか?

 

   こういう話になると「譲る派」「譲らない派」といった議論になりがちです。

 

   しかし、今日は、メンタルヘルスの観点では「譲る」「譲らない」はどっちでもよいこと、爽やかに行動を選択してほしいことについて、話をさせていただきます。

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シチュエーションを思い浮かべてください

   例えば、次のようなシチュエーションを思い浮かべて下さい。あなたはどうしますか?

 

  •    あなたは電車内の3人掛け席の真ん中に座ってる。
  •    両サイドも同じくらいの年齢の人。
  •    目的地まで、まだ1時間くらい残した駅で、妊婦さんが乗車。あなたの目の前に立った。
  •    妊婦さんは、何も言葉にしない。でも、チラチラと席に座るあなたを含めた3人に視線をやった。
  •    両サイドの2人は全く立ち上がる気配はない。相当の手練れらしく、さっそく寝たふりを決め込んだ。
  •    あなたは風邪で体調不良。マスクもしている。

 

   まずは、状況をしっかりと思い浮かべてください。その上で、席を譲るか譲らないかを考えてみてください。

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席を譲った方はこちら

   席を譲ったあなた、譲った後はどのような気持ちでしょうか? 次の中から当てはまるものをピックアップしてください。複数選択可です。

 

  1. 「人のためになることができた」などの満足、誇り、喜び
  2. 「妊婦さんが休めて良かった」などの安堵、気遣い、喜び
  3. 「座り続けるのはバツが悪かったので解放された」などの安堵、解放感
  4. 「本当は座りたかったのに…しんどい。運が悪い」などの不満、悲観
  5. 「両サイドの2人が譲れば良かったのに」などの失望、怒り
  6. 「そもそも当然」とルーティン作業のように何も感じない

席を譲らなかった方はこちら

   席を譲らなかったあなた。妊婦さんが目の前にいる間、どのような気持ちですか? 次の中から当てはまるものをピックアップしてください。複数選択可です。

 

  1. 妊婦さんに対して、申し訳なさ、後ろめたさ、罪悪感などを感じる
  2. 周囲の目を気にして、恥ずかしさ、怯えなどを感じる
  3. 両サイドの2人に対して、「私は体調が悪からあなた達が譲るべき」といらだちや怒りなどを感じる
  4. 両サイドの2人も座っているため「私だけが悪いわけじゃない」という安心感をもつ
  5. 「優先席じゃないから譲る必要はない」「妊婦さんも運動は必要」などと、正当性を考える
  6. 特に何も感じない

気持ちがスッキリしているかが大切

   あなたは譲る、譲らないのどちらを選びましたか?  また、その時の気持ちは、どれが当てはまりましたか?

 

   一つだけ当てはまる方もいれば、1~5すべての気持ちになった方もいるかもしれません。

 

   例とは異なる気持ちになった方もきっといますよね…

 

   私は、譲る譲らないのどちらが正しい!とかどちらをお勧めする!とか、そういう意見を押し付けるつもりは全くありません。

 

   純粋に、「席を譲る」を選択した方に対しては、妊婦さんは楽になったでしょうし、体調が悪い設定なのに素晴らしいな~と思います。

 

   一方、「譲らない」を選んだ方も、その人の事情があるでしょうし(そもそもこの例は、自分が体調不良という設定です)、全く悪いと思いません。私自身も譲らない可能性があります。

 

   では、私が何を大事にしたいかというと…

席を譲ったにせよ、譲らなかったにせよ、行動した後に、気分がスッキリしていますか?

   ということです。

ネガティブな執着に要注意

   最近はメンタルヘルスに禅の考え方が活用されていますが、その中で、いかに執着を捨てられるか? が、ポイントになります。 

しゅう‐ちゃく〔シフ‐〕【執着】
[名](スル)《「しゅうじゃく」とも》一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと。「金に執着する」「執着心」

出典:小学館

   もちろん、執着がモチベーションに繋がるものなら歓迎なのですが、ネガティブな思考や気分に繋がるものが厄介なんです。

 

   今回の事例でいうと、席を譲った方について、4と5のネガティブな気持ちになった場合、これが乗車中、ずっと続いてしまったら、結構はストレスです。まさに執着の弊害です。

 

   理由はどうあれ、良いことをしたのだから、その後は気持ちを切り替えて、スマホで好きなブログをみたり、音楽に集中したり、自分の今の時間を晴れ晴れと過ごしてほしいと思います。

 

   それを、「運が悪かったとか」「両サイドの奴らめ…」などと、譲らないといけなかったことに執着してしまうと、今の大切な時間に目が向けられなくなってしまいます。ストレスが溜まりますし、時間も勿体ないです…。

 

   どうしても「切り替えられない」、「執着を断ち切れない」という方は、メンタルヘルス上は、譲らないことを選択して良いと思います。

 

   一方、席を譲らなかった方は、1〜3がネガティブな気持ちになります。4〜5は、ネガティブな気持ちを軽減するための考え方といえます。

 

   すぐにネガティブな気持ちを沈め、例えばぐっすり眠る、スマホで動画を見る、本を読むなどに集中できる方は良いと思いますが、妊婦さんが目の前にいる間、譲らない理由探しや、後ろめたさ、恥ずかしさが続いてしまうのなら、その事には執着せず、気持ちを切り替えるべきです。

 

   気持ちを切り替えられず、引きずってしまうのであれば、いっそのこと、席を譲った方が、晴れ晴れとした気持ちで、スマホでラインをしたり、好きなブログを読めるかもしれません。

 

   私は、席を譲らない場合は、心の中で「薄情かもしれないけど、今日は体調不良なので譲らない事に決めました。ごめんなさい。」と、素直に罪悪感を受け入れ、その上で自分で選んだ事だからと、区切りをつけます。

 

   そうする事で、その後は堂々と自分の時間に集中できるようになります。

 

   「目をつぶって妊婦さんに気づいてないふり戦法」などをすると、そのままぐっすり眠れずに、目の前の妊婦さんの事が頭から離れず、ネガティブな気持ちに悩まされる可能性があります。

 

   目を背けてごまかすのではなく、自分が決断したことだ!と堂々とスッキリと、座っていただければと思います。

 

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   今日は席を譲る、譲らないを題材にネガティブな執着を断ち切ることの大切さをお伝えしました。

 

   「執着しない」というのは心の健康を考える上でキーワードの1つだと思いますので、今後も色々な事例でご紹介したいと思います。

 

  ぜひ「執着しない」を意識してみてください。

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